私は10ヶ月間のスイスでの留学生活を終え、早くも1ヶ月が経ちました。振り返ってみると、楽しい思い出や辛い出来事があり、そのすべてが今の自分を形作っています。
最初は、学校で日本との違いに圧倒され、家ではホストファミリーとの文化や性格、言語の壁に苦しみ、孤独感を感じることもありました。言葉の壁がある異国の地で、相談相手を見つけることは非常に難しく、しばしば困難に直面しました。しかし、それらを乗り越えることで、様々な問題に対する対処法と自信が身につきました。
ここでは、私が留学を通じて成長した点と新たに学んだことについてお伝えします。

1つ目は迅速かつ正確に意思決定する力がついたことです。10ヶ月間は、語学の習得や学業に加え、さまざまな文化を持つ人々との交流、ホストファミリーとの関係構築など、多岐にわたる目標や課題をすべて達成するには短すぎる期間です。その限られた時間の中で、すべてをうまくやり遂げるためには、毎日迅速かつ正確に意思決定をすることが求められました。
例えば、友達と出かけるとホストファミリーとの時間が減りますし、誰とどんな時間を過ごすかによって関係性が深まります。こうした日々の小さな決断が積み重なり、私は物事の優先順位を適切に判断できるようになり、限られた時間を有効に使うことができるようになりました。メリットとデメリット、その結果未来に何が起こるかなどを瞬時に比較し、どちらを選ぶかを考える力が養われ、結果的に自分の気持ちや目標に合った選択ができるようになりました。

2つ目は家族との時間を大切にするようになりました。日本では、個々の時間を大切にするあまり、家族全員で過ごす時間は少なかったです。しかし、スイスのホストファミリーと過ごす中で、週末に一緒に食事をし、カードゲームを楽しんだり映画を観るなど一緒に時間を過ごすことが、どれほど大切なことかを実感しました。家族との時間を通して、彼らの考え方や価値観をより深く理解することができました。
特に、2度目のホストファミリーとは信頼し合い、何でも相談できる関係を築くことができ、家に急いで帰るほど居心地がよかったです。この経験は、私にとって家族の大切さを再認識させる貴重な時間となりました。

3つ目は留学を通して、私は「全ては自分次第である」ということを実感しました。大抵のことは、努力すれば自分が望む方向に変えることができるということを、身をもって学びました。もし自分一人では難しいと感じた場合は、周りの人に頼ることも大切です。しかし、そのためには自分が協力したいと思われるような存在でなければなりません。
この考え方を学んだことで、今後どんな困難に直面しても、前向きに乗り越えられる自信を持てるようになりました。
最後に、私にこの貴重な留学の機会を与えてくださった三菱商事様、AFS関係者の皆様に心から感謝申し上げます。この経験は、今後の人生においても大きな力となることでしょう。
三菱商事高校生海外留学奨学金
2024年・72期 スイス派遣 / Y.N.さん
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