留学の10ヶ月間はあっという間に過ぎ、今ではタイにいる時の生活を懐かしくも感じます。
私が留学に来る前は、同じアジアという事もあり、文化などが似ている点が多いかと思っていたのですが、実際にタイで生活してみると、違う点が多くありました。
特に、仏教国であるタイだからこその「タンブン」という文化がとても素敵だと感じました。
タンブンとは、仏教文化の一つで、徳を積むことを指します。
ほかの人や動物に対して、良いことをすることで、死んだ後に天国へ行けると信じられています。

タンブンに行った時の写真

この文化があるタイでは、みんながお互いに助け合う意識がとても強いです。
私が街中で困っていたりすると、必ず誰かが助けに来てくれます。
たとえば、お店で注文の仕方がわからず、困っているときなど、周りのお客さんが教えてくれます。
また、私が日本人だと分かると、「ありがとう」「おいしい」といった、知っている日本語を話してくれたり、私について知ろうと、たくさん質問をしてくれます。
特に、タイではストリートマーケットでご飯を買うことが日常なので、会うたびにお店の人が「学校はどうだった?」「最近は暑いから気を付けてね」「もうすぐドリアンの季節だよ!」などと、たくさん話しかけてくれます。
そのおかげで、私はたくさんのタイの旬の果物や文化を知ることができました。
私のつたないタイ語を理解してくれようとしたり、私のために休みの日でもお店を開けてくれたり、優しい方ばかりでした。
また、学校の先生方もとても親切で、学校内で会うと、毎回声をかけてくれたり、アイスやお菓子をたくさんくれます。
友人もタイの文化を教えてくれるだけでなく、ボードゲームに誘ってくれたり、一緒に洋服のサイトを見て可愛いものを選んだり、何気ない日常がこんなに楽しいのだと気付かせてくれました。

友人と一緒にボードゲームをした時の写真 自分の頭上にある単語を話したら負けというゲーム うまく相手を誘導することがとても難しかったです。

帰国が近づくと、会う人たちみんなが「寂しい」「行かないで」といった別れを惜しむ声をかけてくれました。
一生ものの縁ができたからこそ、私にとっても帰国はとても寂しいものでしたが、また会えると信じてさよならを言いました。
留学が終わり、日本にいる今も、タイにいる友人がたくさん連絡をしてくれます。
国境を越えた交流をすることができてとても嬉しいです。
タイで生活した10ヶ月間は、私の中でとても貴重な経験となりました。
特に、10代という多感な時期に留学ができたことは、今後の人生においての糧となると思います。
この機会をくださったAFSの方々、三菱商事の方々、本当にありがとうございます。
この経験を活かし、世界で活躍できるようこれからも頑張ります。

学校最終日に、クラスメイトと「ムーガタ」というタイスタイルの焼き肉を食べに行った時の写真

三菱商事高校生海外留学奨学金奨学生
2023年タイ派遣 R・Sさん

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