フィンランド中央に位置するプオランカ。人口わずか2400人ほどのその小さな町こそ、私が10ヶ月間滞在していた場所です。このレポートでは10ヶ月間の留学を経てプオランカが私に与えてくれたものを振り返ります。
その一つ目であり、最大とも言えるのが人との出会いです。ホストファミリーの親戚はホームパーティーやイベントなどで関わることが多く、私をビッグファミリーの一員として温かく迎えてくれました。学校ではいろんな年齢層の友達や、改めて将来教育関係に携わりたいと思わせてくれた先生方との出会いがありました。また、ホストマザーが所属していた合唱団で出会ったメンバーの皆さんと一緒にコンサートで歌った思い出は私のお気に入りです。これらの素敵な出会いを導いてくれたホストファミリーには本当に感謝しています。このご縁を大切にして、これからも継続的に交流を図りたいと思っています。
プオランカでの10ヶ月間は私に安らぎも与えてくれました。白樺の木が聳え立つ森や、穏やかに煌めく湖、真っ白な雪に覆われた通学路、、、プオランカで見た景色はどれも新鮮で、よく一人で散歩に出掛けては、たくさん写真を撮っていました。特に、気が滅入るような冬の暗さと寒さを乗り越えた後の木々の緑や、道端に咲く華やかな花は本当に美しく、心に残っています。
小さな閑散とした町だからこそ、自分自身と向き合う時間も自然と生まれました。プオランカには私以外の留学生がいなかったため、寂しさや心細さを感じたこともありましたが、それらを乗り越え10ヶ月間生活できたことは私に自信をもたらしてくれました。また、かえってその状況により、地域の人々と積極的に関わったことで、早い段階からコミュニティに飛び込むことができたのはよかったな、と思っています。
帰国してからはや2ヶ月が経ちますが、家族や友人への土産話は尽きることなく、日々プオランカで過ごした時間を思い返しています。改めてこのような機会を与えてくれた両親をはじめ、ひろしまAFS協会の皆様、また留学中支えてくださった多くの方々への感謝の気持ちを忘れず、今後も精進していきます。
AFSひろしま奨学金奨学生
2022年・69期 フィンランド派遣 /M.Mさん
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