あっという間の10ヶ月が終わった。帰国して1ヶ月経った今でも、留学中の数えきれないほどの思い出は鮮明なままだ。

留学前からずっと、AFSが最終的に目指しているゴールは「世界平和」であるということを聞いていた。正直なところ、私自身、世界平和という言葉の規模が大きすぎて、現実的に考えることができていなかった。しかし、イタリアのローマで10ヶ月生活し、現地の人、世界中から集まった留学生たちと共に過ごしたことで、その考えは一変した。世界平和の実現は、少しも難しくないのだ!

Exchange week で派遣されたサルデーニャ島のビーチにて アルゼンチン人の友人(後ろ)とホストブラザー

出国前に、よく周りの人から「イタリア人って〇〇なんでしょ?」と言った偏見を聞くことが多く、そこに私自身もそこまで疑問に持つことはなかった。しかし、明るく社交的な日本人がいれば静かで落ち着いている日本人もいるように、どの国の人もそれぞれ一人一人が違う個性を持っている。そんな当たり前のことに、言葉だけでなく心からそう思わされた10ヶ月間だったと思う。

職場体験させていただいたミシュラン1つ星レストラン Piperoにて、レストランのシェフたちと共に

私を受け入れてくれたホストファミリー、ホストスクール、現地のAFS支部など数え出したらキリがないが、私欲のため、自分勝手な理由などで関わっている人は誰1人としていなかった。善意で、お金ももらわず、私たちのために全力で手伝い、支えてくれた。だからこそ私は、損得勘定だけでは決して辿り着くことのできないAFSの「つながり」を体感することができたのだと思う。今回の留学だけで、私は30カ国以上の人と関わり、つながることができた。少なくとも私が関わったことのある人が属している国に対して、私はマイナスなイメージを持ったり、偏見や偏った情報を広めたりすることはないだろう。そしてそれは私が関わった人もそう思っていると信じている。

日本の栃木県にAFSイタリア支部から派遣されていたガブリエルくんとシチリア島で再会

私個人の価値観が変わったとしても、それは世界的な規模で見てみるととても小さなことかもしれない。しかし、このAFSのプログラムは留学生だけでなく、関わったすべてのひとが新たな価値観を発見するきっかけになる。世界平和は、誰でもない私たちの手で成し得ることができるのだ。

ホストファミリーとお気に入りのレストランで最後の晩餐

最後に、今回AFS平和の鳩生として留学のサポートをしてくださったAFS職員の方々、ボランティアの方々、学校の先生方、イタリアと日本の家族、そして関わってくれたすべての人に心から感謝します。

AFS平和の鳩プロジェクト奨学生
2022年・69期 イタリア派遣 / M・Kさん

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