つい数週間前に出国したように感じる私のタイでの留学生活も、すでに7ヵ月が経過しようとしています。この半年間は、毎日どの場面をとっても本当に新鮮で、帰国まで数か月しかないと思うと寂しい気持ちになります。
私がタイに着いた8月はタイでは学期の真最中だったため、3日間のバンコクでのオリエンテーションを終えホストコミュニティに到着した次の日から、タイでの学校生活が始まりました。学校初登校日の前日の夜は、日本での高校の初登校日などとは違った大きな緊張感があったことを覚えています。しかし、私の不安はいい意味で大きく裏切られました。学校のステージでの私の片言のタイ語の自己紹介への返答が全校生徒からの鼓膜が破れそうなほど大きな歓声だったからです。私も、私と一緒に同じ学校に配属されたイタリアとフランスから来たAFSの留学生の友達も、その暖かな歓声で心の緊張がほぐれるのを感じました。
私がタイに来て感じた日本との最も大きな違いは、より人々の人間関係に対するより寛容な姿勢です。私が配属された学校は元女子校で、生徒の8割超が女子生徒です。日本で私が通っている学校は生徒の8割超を男子が占めているので、ホストファミリーからその情報を聞いたときは正直少し戸惑いましたが、それは杞憂にすぎませんでした。学校では男女全く分け隔てなく様々な人間関係が形成されていて、男子同士や女子同士のカップルも他と変わりなくその人間関係の一部になっていました。寛容で穏やかな彼らやホストファミリーの助けなくして、私の今のタイでの生活は成り立たなかったと今なら断言できます。
留学生活で多くのことを学んできましたが、まだまだ足りない部分がたくさんあります。残り数か月を無駄にせず有意義に過ごし、奨学金を提供してくださった方々や、私の生活をサポートしてくれた両家族に感謝の気持ちを込めて、成長した姿で帰国したいと思います。
東海東京財団留学奨学金奨学生
2023年69期タイ派遣 I・Sさん
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