私は今でもAFSに出会い、応募した当時のことをはっきりと覚えています。

留学をしたいと決めた時に「なぜフィリピンなのか?」と尋ねられることは多々ありました。”フィリピン“と言われて日本人がイメージすること、それは“バナナ”、“常夏”そして“治安が悪い”又は“発展途上国”といったところでしょうか。日本ではフィリピンに対してそのような報道ばかりなされているような気がしています。

2月23日、San Fernandoの寺院にて、イタリア・ベルギー・ロシアの留学生と一緒に

しかし私が見た実際のフィリピンはそれらのイメージとは大きく異なりました。人々はホスピタリティーに溢れ、フレンドリーで、多くの人はキリスト教カトリックの教えを大切に信じ、力強く生きていました。何より驚いたのは皆本当に家族想いだということ。フィリピンには家族を大切にする文化があり、日曜日はファミリーデーと呼ばれ基本的に家族と過ごします。クリスマスやお正月ももちろん、家族と一緒に祝います。

2月24日、世界遺産のBanaueにて、ベルギー・ロシアの留学生と一緒に

それでも全ての家族が幸せな生活をおくっているわけではありませんでした。大通りを少し外れたところには毎日物乞いをして生活している人もいます。道路の真ん中で炎天下、食料やお水を売って生活している人もいます。中にはぼったくりや詐欺などの罪を犯す人も留学中にたくさん見ました。それでも皆自分のため、そして家族のために必死に生きていました。私がフィリピンで見たものは、そういった家族のために力強く生きる人々の暮らしぶりだったのかもしれません。

2月25日、Sagadaにて、ベルギー・ロシアの留学生と一緒に

留学中はフィリピンの教育問題、衛生問題、それら全てを含んだ貧困問題について興味を持ち、ホストファミリーに聞いたり現地ボランティアに参加したりして日々学んでいました。AFSが私に与えてくれたフィリピンでの8ヶ月間は、世界は1つに繋がっている、新しい未来は皆で手を取り合って作り上げていくのだと私に教えてくれました。今後はこの経験を生かして、世界又は日本の貧困問題についてもっと勉強していきたいと思っています。国籍も人種も宗教をも異なる人々と出会うことができたAFS体験は私にとってかけがえのない青春になりました。

2月25日、Sagadaにて、ベルギー・ロシアの留学生と一緒に

最後になりますが、今回奨学金を支給してくださり、私にフィリピン留学という素晴らしい学びの場を提供してくださったAFS日本協会様と森村豊明会様に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

2020年派遣 森村豊明会高校留学奨学金
AFS66期 フィリピン派遣/ 九十九 舞桜

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