あと一週間で、フィンランドに来てから五ヶ月が過ぎようとしている。フィンランドへ来る前は、十ヶ月は短いようで長いのだろうと気楽に考えていたが、半分が過ぎようとしている今、そのようなことを考えている余裕はなく、時間がないこと、語学力のことで焦りばかりが募る日々を送っている。これまでの五ヶ月をもっと充実させられたのではないかと考えることも少なくないが、過去のことは変えられないので振り向いても意味がないと考え、残りの五ヶ月をもっと充実させることだけを考えるように心がけている。

サンタクロース村に行った時の写真、後ろの柱が北極圏との境界線となっている

最初の一ヶ月は、とにかく慣れることに必死で周りを見る余裕がなく正直何をしたかよく覚えていない。毎日付けている日記には、何もかもが日本と違って戸惑っていること、みるもの全てが新鮮で新しい発見がたくさんあったこと、思ったように言葉が通じなくて辛かったことなどが書いてあった。

家族でラップランドに行き、スキーハイキングをした時の写真

二、三ヶ月目は、かなり生活にも慣れてきて心の余裕ができ、日常の些細なことに目を向けられるようになった。ホストファミリーとの距離もかなり縮まり、会話の量も日に日に増え一ヶ月目よりも充実した生活を送ることができた。学校にも慣れ、放課後に友達と遊びに行ったり、一人で市内の図書館やスーパーに行ったりするようになった。
ホストファミリーとの距離が縮まりお互いの思っていることが言えるようになった分、言い合いになることもあったが、その都度話し合いをして解決できたので、さらに距離を縮めることができた。

家族でラップランドに行きそり滑りの対決をしている時の写真

四、五ヶ月目は、ホストファミリーや友達と現地語で会話することが増え、語学力が少しずつ身についていることを実感できた。二、三ヶ月の頃、語学力が伸び悩んだ時期があり毎日が不安の連続だったが、それでも諦めずに自分なりに努力した結果だと思っている。

家族でラップランドに行き乗馬をした時の写真

留学前は考えたこともなかったことについて考えたり、新しい自分を発見することもたくさんあり、自分が成長していることを実感している。
私の家族は裕福ではないため、奨学金がなかったら留学は諦めていた。今自分がこの環境に居てこの素晴らしい体験が出来ているのは奨学金を下さった方々のおかげだ。感謝の気持ちは表しきれない。そのことを考えながら残りの留学生活を無駄にしないように過ごしたい。また、留学後も何らかの形で恩返しをしたい。

森村豊明会高校留学奨学金 2019年・AFS66期生
フィンランド派遣 /豊田 夢

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