イタリアから日本に帰国してから、約2ヶ月が経とうとしています。今回コロナウイルスのせいで、早期強制帰国になってしまったことはとても残念でした。私たちの安全の為だとは分かりながらも、最初はそれを信じることが出来ませんでした。
言葉の壁がなくなってきて、コミュニケーションの取り方にも負担が減り、これからもっともっと楽しく過ごすぞ!という時に帰ることになってしまったのでとても悔しかったです。帰国が決まる3週間前には既に現地の学校も休校になっていたし、外出制限もかかっていたので、友達やクラスメイトに会ってさようならを言うことさえもできませんでした。
しかし、それらのやり残したことを達成しに行くために、早くイタリアに戻りたいという願望を、今も強く持っています。

同じ街の留学生とCremonaに行った時

日本に帰ってきてからも、イタリアの友達と時々連絡を取り合って近況を話しています。しかも現地の学校のオンライン授業にも参加できるようになっているので、ふとした時に入ってみると、先生もクラスメイトも「久しぶり!元気?」と温かく迎えてくれるのでとても嬉しいです。きっちりとお別れを出来なかったにも関わらず、私のことをまだクラスメイトの1人として思ってくれていることに感動しました。

向こうで大好きになったイタリア語は、忘れたくなくて今も勉強し続けています。6ヶ月かけて話せるようなっても、数日話さないだけでどんどん忘れてしまうのが現実で、悲しいです。今は実際にイタリアにいた時ほど話せないけれど、これからもイタリアの友人たちとの交流を続けていくためにも、イタリア語をさらに習得していきたいです。そして将来、大学か仕事か、何かの機会でイタリア語を役立たせたいです。

イタリアで出来たロシア人の親友

私は帰国してからも、改めて非英語圏に行ってよかったと心から思っています。現地の高校では、言語学コースに配属されたので、イタリア語以外にフランス語、スペイン語の授業を受けることができました。イタリア語でうける外国語の授業はとても難しかったけれど、お陰で新しい言語に興味を持つことができたし、その国の文化を知るきっかけを与えてもらいました。今後も、日本での学校生活では英語に触れるチャンスはたくさんありますが、日本から離れた国の言葉や文化には、自分が踏み込んでいかないと勝手にチャンスが降ってくる可能性は低いと思います。日本でも、イタリアでも大人たちから「何でも経験出来ることはしておきなさい。若い頃は全て吸収できるから」とよく言われました。帰国した今、その意味が少しづつ理解できるようになりました。

アラスカの女の子と湖に行った時

帰国後は少し自分の性格や家での過ごし方が変わりました。イタリアの高校生は、勉強をする時や集中しなければいけない時は、言われなくても自ら必死にやり遂げます。しかし、週末など遊ぶときは、夜中や明け方に親に迎えに来てもらう位、本当にとことん楽しみます。最初はそれに憧れていただけでしたが、私も少しづつそのメリハリのあるスタイルを実践できている気がします。そして、イタリアでは家族と過ごす時間がとても大切とされていたので、今では勉強する時もリラックスする時も、自分の部屋ではなく一日中リビングで家族と過ごすようになってます。

イタリアで大好きなった「生ハム&ルッコラ」のピザ

今回の留学を通して私は世界中にたくさんの友達ができました。6ヶ月の留学生活の間に肌で感じた楽しかったこと、苦しかったこと、数日間ではあったけれど生まれて初めてのホームシック、本当に全部が自分の大切な宝物になったと思います。今後の自分の将来にも役立たせられるようにしっかりと自分の中で留めておきます。
この留学プログラムに参加の最初から最後まで私のことを見守って支えてくれた方々、すべての人に感謝します。本当にありがとうございました!

2019年派遣・AFS66期 森村豊明会高校留学奨学金奨学生
イタリア /村瀬 さくら

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