イタリアに来て5か月、この留学生活の半分が過ぎた。ここで学んだことはきりがないほどある。目に見えてわかる言語や生活様式、食事だけではない。文化や環境の裏にある人々の考え方や、性格など実際にこの国で生活して見えてきたことがたくさんある。それに加え、今まで感じたことのない感情や、見えていなかった自分の一面を見つけた。
この国は、人柄と宗教と食文化でできているといっても過言ではない。街を歩けば必ずカトリック教会があり日曜の朝は礼拝に行く。食事はパスタやピザ、食後のコーヒー(エスプレッソ)、ジェラート、何を食べてもはずれがない。
そしてイタリア人は人とのつながりを大切にする。家族や友達、初めて会う人、相手が誰であってもとにかく話すことが大好きである。皆が明るく、来たばかりで言葉がうまく通じなくても受け入れてくれた寛容さにとても助けられた。
私は北イタリアのベルガモ(ロンバルディア州)に住んでいる。家族は料理が好きな優しいファザーと、しっかり者のマザー、2人のシスターと2歳下のブラザーがいる。日本で兄弟がいない私は、初めは不安もあった。しかし、皆が本当の家族かのように私と接してくれすぐに馴染むことができ、充実した生活を送れている。
学校生活は私にとって、最も文化の違いを感じる瞬間であり、驚きの連続である。
イタリアは高校から専攻が分かれていて、私は理系(化学)の学校に通っている。5年制でクラス替えがない。13∼14時には学校が終わり、家に帰って昼食をとる。授業の進め方も、教科によってさまざまな上とても自由で、日本のカリキュラムに沿った授業とは似ても似つかない。
クラスメイトは、言葉の壁を感じさせないほど、とても仲がいい。一緒に映画に行ったり、寿司を食べに行ったり、とにかくいろんな話をする。彼らが私の誕生日に家に来てサプライズで祝ってくれたのは、ここでの一番の思い出だ。
これまで周りの人々の優しさにたくさん助けられた分、これからはそれを私がいろんな形で返していく番だと思っている。そしてこの10か月を通してより自分を知り、世界に目を向けていきたい。
最後に、AFSボランティア奨学金を頂き素晴らしい留学生活が送れていることにとても感謝しています。
AFS66期・2019年派遣
イタリア 高橋えりか
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