日本に帰ってきて私は、ドイツにいた１１ヶ月間は長くかつ短い夢だったように感じました。しかし私という存在は、一年前の私とは全く別の人間にドイツが変えてくれたというのを実感しています。
ドイツにいた頃は、自由な時間がたくさんあったように感じます。友達や家族といるときは、いつも最高の思い出を作る気持ちで、一人の時は、美しいドイツの自然に身を投げて今何をすべきかを考えたりしていました。
私は留学先にドイツを選んでよかったなと思うことがあります。ドイツにはもちろんドイツ人がいますが、移民もたくさんいるところです。
ドイツに長年住んでいてかつ自国が違う彼らは、留学生に優しく理解してくれると同時に、ドイツも自国のことも自分からたくさん話してくれるのです。そして私は彼らが自国をどれだけ愛しているか、に気づくのです。
私は日本についてこんなに話せるのか疑問に思いました。移民の人たちや留学生、友達と日本について調べて話して聞いて、そして初めて日本という国を客観的な視点から見ることができたのです。
１年間のドイツで得たものは何かとよく聞かれます。友達、経験、第二の家族、しかし私はいつも私が得たものは私自身だと答えます。でもそれは私が頑張ったから得た結論であるとは到底言えません。
ドイツで出会ってできた友達、他の国から様々な理由で来た留学生、近隣の国々を旅した時に出会った人々、そして何より私を受け入れて、心から愛してくれたホストファミリー。
教科書でしか学ばなかった私が、人との会話やふれあいを通して、自分の考え方や、物の見方を、広く良くしてくれたと思います。
これから先もずっと、日本を愛す日本人であることを誇りに思い、人との繋がりを通して成長し続けていきたいと思います。
最後に、留学のチャンスをくれたボランティア奨学金の皆様、私を支えてくれた全ての方々に感謝しています。
2018年 ドイツ派遣
AFS65期生／AFSボランティア奨学生 阿部百恵
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