フィンランド人は大人しくてシャイだよ、と留学前から聞いていた私は、留学前から現地で馴染めるのか、とても不安でした。
私は当時、自己主張が少なく、周りに合わせるような性格で、友達の幅も狭いなぁと感じていました。またフィンランド語も上手く話せなかったため、フィンランドの暮らしに慣れてきてからも、クラスメイトに自分から話しかけたり、友達を遊びに誘ったりすることができませんでした。

このままでは、まずい!と思ったのは、AFSの支部活動でした。
話していると、周りの留学生は学校生活やホストファミリーと自分のやりたいことを思う存分に楽しんで、学んでいることを知りました。
私も充実した留学生活が送りたい!と思い、その支部活動直後から、毎日違う目標を立てて頑張ってみようと思いました。

学校では1日に1人はいつも一緒にいる友達以外に話しかける、長期休暇にやりたいことをホストファミリーにフィンランド語だけで伝える、週末に一緒に日本食を作ろうと誘う、などと言った小さい目標を立て、1つずつ実行に移せるように頑張りました。
忘れないように日記に書き、目標を達成できた時もできなかった時も寝る前に振り返って、明日も頑張ろう!とポジティブに考えるようにしました。

しかし、私もフィンランド人と同じくらいシャイだったので、毎回話す時には緊張していましたが、関われば関わるほど周りの人が私や日本に興味を持っているということが分かって来ました。
また、目標を立てて過ごす日々を始めてから、毎日が楽しいと思うことが増えていました。学校では授業時間外にも話しかけてもらえる機会が増え、日本語を学びたいフィンランド人と、お互いに言語を教え合うこともありました。
自分が行動すればするほど、家族や友達との心の距離が縮まっていき、私のやりたいことに協力してくれる人が多くなっていくように感じました。

帰国前頃には、私の提案で日本食を友達と作ったり、長い間行ってみたかった場所への旅行プランをファミリーと一緒に立てて行ったり、充実した生活を送れるようになっていました。
ただやりたいことをやって楽しむだけでなく、日々の暮らしの中で、フィンランド人は家族との時間や自然と触れ合うことをどれくらい大切にしているのかを考えることもありました。
また、様々な夢がある人の話を聞いた時には、自分は何を仕事にしたいのかなぁと悩んだことも多々あります。

この留学体験を通して、自分が積極的に人に関わることで、自分も人も良い方向に変わっていくことが分かった気がします。
たとえ文化が違っても、相手を知れば、楽しいと思うことが共有できます。私はこれからも、多くの人と出会い、行動を共にすることで自分を成長させていきたいと思います。

62期フィンランド派遣 中野智文

▼高校生・10代の年間留学プログラム
フィンランド年間留学情報 フィンランド国別情報


この記事のカテゴリー: フィンランド 年間留学体験談