イタリアでの10か月の留学を終え、無事に帰国することができました。

私は芸術高校に通っていたのですが、学校生活では何より課題の多さに苦戦しました。
イタリアの高校は5年制です。私は日本の学年と同じ3年次に編入しましたが、周りのクラスメイト達はすでに3年目で美術の専門科目の課題に慣れており、そんな彼らと比べると、私の課題を制作するスピードは遅く、深夜まで課題に取り組む日も少なくありませんでした。

クラス写真です。皆で洋服を揃えました

そんな中で私が心がけていたのは、先生やホストファミリーとのコミュニケーションです。特に美術担当の先生とは、課題を行うにあたって私に何が足りておらず、どうすれば期限内にきちんと課題を提出できるかを具体的に相談しました。
イタリアでの学校生活を通して、「自分の問題点が何であり、それを克服するにはどうすべきか」という自主的な問題発見・問題解決の姿勢を学ぶことができたのは一番の収穫であったと感じています。

これはロンバルディア州でのAFSのクリスマス会の様子です

学校生活で特に印象に残ったことは、クラスで取り組んだ地域でのアートプロジェクトです。
これは、地域のスポーツセンターのプールサイドの壁をキャンバスに見立て、壁画を制作するというもので、クラス全員で3週間にわたって取り組んだプロジェクトです。
そのプールを利用する子供たちが楽しく過ごせるよう、水や水中の生物を生き生きと描き、エネルギーがみなぎる壁画を制作しました。学校の外に出てアートで地域に貢献するというこのプロジェクトは、私の留学生活の中でも一番の思い出になりました。

仲良しのクラスメートと

2度のイタリアでのAFSキャンプでは世界各国の留学生と思いを共有し、楽しい時間を過ごすことができました。帰国した今でもSNSで連絡を取り、イタリア語で近況を報告し合っています。

地域で年に一度行われる伝統的な競馬レース。とてもエキサイティングでした

イタリアで出会ったクラスメイトそしてAFS留学生との出会いで、私の意識も大きく変わりました。
環境や移民、貧困など世界が抱える問題について議論をする時、自分の持っている知識や言語力がまだまだ足りないことを痛感しました。
この留学での経験を生かし、今後、自分が社会や地域にどのように貢献することができるか、真剣に考えていきたいと思っています。

最後に、留学の機会を与えていただいたオデッセイIT奨学金に心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。

2017年3月 オデッセイIT奨学生
AFS63期 イタリア派遣/ 柳マリエ
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