イタリアに来てはや5か月、私の留学生活は半分が過ぎました。
環境が変わったことにより密度の濃い日々を振り返り、5ヶ月しか経ってないことに驚かされるのと同時に、あともう5ヶ月しかないことに焦りを感じています。

多くの日本人はイタリアと聞くと、おいしい食べ物、歴史を感じるきれいな街並み、陽気な人々などを想像すると思います。これらのイメージはあながち間違ってはいません。私もここに来る前は同じようなイメージを抱いていました。
そのため最初の頃は、常に数人が同時に喋り、彼らにとっては当たり前のような会話が日本人の私にとっては口論に聞こえること、ストレートすぎる物言い、決して時間通りに進まない物事、いつ事故が起きてもおかしくないような荒い運転、日本とはこんなにも違うのかと驚くことは多々ありました。

また私は、誰からも悪い印象を持ってもらいたくないという思いが日本にいるとき以上に強くなってしまい、常に笑顔で穏やかでいるよう心掛けていたとき、嫌なことをはっきりいやだと言えない自分にもどかしさと悔しさを感じたり、イタリアに来てしばらく経つのにまだそれくらいしか話せないのかと呆れられてるのでは、と少し不安になったこともありました。
しかし、そこで全てに恐れたり戸惑ったりするのではなく、すべてをプラスに受け止め、ポジティブに考えたことで私は留学生活の中でよく最も辛いといわれる最初の数ヶ月を誰よりも楽しく過ごすことができたと思っています。

私がこのように感じることができたのも、まだこの生活に慣れていない頃に日本に興味を持ちたくさん質問してくれたホストファミリーや、毎朝「おはよう、元気?」と笑顔で話しかけてくれ、彼らの持ち前の明るさとおもしろさで私を笑わせてくれるクラスメート、常に私を気にかけ、「少しずつ慣れていけばいいからね。」とフォローしてくれる学校の先生方がいたからこそです。

私は彼らに何度も助けてもらいました。
だから、この彼らへの感謝の気持ちを恩返しするつもりで、残りの留学生活では、今度は私が周りのみんなを喜ばせられるようにしていきたいです。

ボランティア奨学金奨学生
AFS63期 イタリア派遣 新井菜々美
▼帰国後のレポート 「チャレンジするかしないかで大きな違い」


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