デンマークでの生活もあっという間に5か月が経とうとしています。この5か月で、ホストファミリー、友達、先生、近所の人など、多くの人に出会い、たくさん支えてもらいました。
今では留学生活が残り約半分だと思うと、時間が経つのが早く、別れを考えると本当に悲しく感じます。
デンマークで一番強く感じたこと。それはお祝い事や団らんをとても大切にするということです。
デンマーク語には『hygge』という言葉があり、心地よい、楽しい、心が温まる気持ちというような意味で、デンマーク人の大好きな言葉です。
私もこの5か月の間に多くの『hygge』を感じました。
まず、家族の誕生日には、デンマークの国旗を日の出とともに揚げます。家族でバースデーソングを歌い、プレゼントを渡します。
食事には、しばしば家族だけでなく、親戚や近所の人、友達を招き、4,5時間かけて食事、デザートを楽しみます。
また、結婚式だけでなく、銀婚式、金婚式、18歳の誕生日にはより盛大にパーティーを開きます。自分のことのように喜び、皆でお祝いするこの文化が大好きです。
また、寒さが厳しくなり、日中の時間が短くなる冬には、クリスマスに向けての団らんがあちこちで開かれます。冬の厳しさに負けないための工夫なのかもしれません。
これにも、親戚やクラスメイト、友達、仕事仲間など、たくさんの人と集まります。クリスマスイブに食べるようなご馳走をみんなで持ち寄り、伝統的なデザートを食べます。そして暖炉やろうそくに火をともして、いろいろな会話をします。
この時間は本当に特別で、素敵な時間です。
そして、クリスマス。家族とのつながりを今まで以上に感じることができました。家中のろうそくに火をともし、ご馳走を食べ、プレゼントを渡し、もらい、クリスマスソングを歌いながらクリスマスツリーの周りを皆で歩き、話をし、お菓子を食べ…。
外は寒くても、家の中、そしてデンマーク人の心の中はいつも明るく、温かいことを知りました。残りの半年も、今まで出会った人、これから出会う人とのつながりを大切にし、デンマークの『hygge』の文化をもっと経験したいです。
2016年2月 AFSひろしま奨学金奨学生
AFS62期 デンマーク派遣 / 堤 文音
▼帰国後のレポート 第二の大切な家族、故郷
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