スイスでの食事は本当においしいです。日本にいるときに、外国での食事が口に合わなくて毎日大変な思いをしたとか、お腹をこわしてトイレにこもりっきりだったとか、太る、だとか。いろいろな話を聞いて不安に思っていたけれど、杞憂でした。日本では太るからやめとく…とデザートやらおいしいご飯を我慢していましたが、こっちに来てからはやめました。だって本当においしくて我慢できないんです。

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おいしいって片言なりに伝えたり、何回もおかわりをしたりするとホストペアレンツは本当に嬉しそうにします。ドイツ語が全く話せないのにどうやってホストファミリー(以下HFと記載)と仲良くなろうかと不安でしたが(始めの頃は英語で会話していました)、一緒に食事をしていくうちに距離がだんだんと縮まった気がします。
ただ私が本当になんでも食べて、毎回残さず、選り好みもしないので一度こう聞かれたことがあります。“無理してない?”ホストペアレンツに“おいしい?”って聞かれるたびに“うん、おいしい”と答えていたので不思議に思ったのでしょう。本当においしいからそう言ってるんだよと伝えました。そのHFの元では偶然にも嫌いなものに一度も会いませんでした。そのかわり、食べたことのない料理やスイスの伝統料理を食べて、ますます自分の好物の幅を(自分自身の幅も)広げ、毎日の食事が楽しみでした。

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最初に私を受け入れてくれたHFは本当によくしてくれて、感謝の気持ちでいっぱいです。HFと上手くいかなかった事例を読んだり、ホストシスターとは必ず上手くいかなくなるってどこかで聞いたりしたので、もうそれは緊張していました。ですがよく考えてみれば、HFになると言ってくれた時点でとってもいい人たちであるということに間違いありません。実際に間違いありませんでした。
リビングでホストファーザーのドイツ語講座を受けたり(ほんとにわかりやすくておすすめです)、ホストマザーと夜にテレビを見ながらチョコレートをたっくさん食べたり、ホストシスターと学校の“地理のテストが終わったばんざいパーティー”に行ったり、映画を一緒に見て笑ったり…。思い出は尽きることがありません。

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スイスに来てから4カ月後、HFの都合により私はホストチェンジをしました。最初のHFと別れるのはとても寂しく、新しいHFと上手くやっていけるだろうか…と不安を感じる一方、また新たに自分の世界が広がることにワクワクもしていました。
今のHFの元に来てから早一ヶ月が経ちました。南フランスへキャンプをしに連れてってくれたり、ホストマザーの実家のあるフランス語圏のWallisに行ったり…。今のHFはとてもアクティブで、日本に居たら絶対に経験し得ないことに日々出会えています。私を受け入れて、こうして色々な経験をさせてくれるHFには感謝の言葉以外見つかりません。日本とスイスじゃ全く違うのに、歩み寄ってくれてありがとう!

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毎日が楽しいわけではありません。思っていることを上手く伝えられずもどかしい思いをしたり、何を言っているのかわからなくて全く会話に参加できなかったり。一人取り残されたような気持ちになって、そんな時、ちょっぴり日本の家族や友達が恋しくなります。けれど、ここへ留学すると決めたのは自分だから最後までやり抜きたい、成長した姿を見せたい、と自分を奮い立たせています。
そして何よりも、私にこんな大きなチャンスを与えてくれた日本のお母さんと、毎日私のことを気にかけてくれたおばあちゃんに感謝を。あと半年、目一杯楽しんで成長して帰ってくるから楽しみに待ってて下さい。

2015年7月 スイス派遣
AFS62期生/ボランティア奨学生 梅村凜

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