留学を終え、帰国してから1か月が経とうとしている。時が経つのは本当にあっというまで、胸に期待を抱きながら日本を出発したのがつい昨日のようだ。
この1年を振り返ってみると、留そう楽しいことばかりではなく辛いことも沢山あった。言葉が話せなかったり、友達ができなかったり、日本では当たり前にできることで悩み、日本に帰りたいと思ったこともあった。そんな辛いことも乗り越えこの1年で私は大きく成長できたと思う。
成長したのは言語力だけではない。まず価値観が大きく変わった。
アメリカは多民族国家であり自分とは違った考えを持った人ばかりだ。そのなかで生活するにあたり強く感じたことは、たとえ理解しがたい考え・文化などがあっても、それを拒絶せず、「受け入れる姿勢」を作ることの大切さである。違った考え、または価値観を知ることで自分の世界の幅が大きく変わり、新しいことが見えてくるということを私はとても実感した。
また留学をしてよかったことが2つある。
1つ目はアメリカの様々な側面を実際に目で見ることができたことだ。その中の一つはネイティブアメリカンについてである。
私の派遣されたサウスダコタ州にはネイティブアメリカンの深い歴史があり、私のホストファミリーもネイティブアメリカンだった。私が帰国する直前にはサウスダコタ州内にある2つのインディアン居留地とインディアンの聖地と呼ばれるいくつかの場所に連れて行ってもらった。
インディアンの素晴らしい文化を知る一方で、パインリッジ・インディアン居留地は、全米でも有数の貧困地であり、沢山の人々がアルコールにおぼれ路上で寝転がっている現実を目の当たりにしショックを受けた。
楽しいだけではない、アメリカのこういった現実を実際にみることができるのも留学だからこそだ。
2つめに留学をしてよかったことは沢山の人々に出会えることである。
ホストファミリー、学校の友達、他の留学生たちなど、私にとって本当にかけがえのない人たちとなった。様々な人種の人々と出会うことは日本ではなかなか経験できないことでありとても刺激だ。
留学生活ではネイティブアメリカンのホストファミリーや各国からの留学生と交流をし、アメリカの文化だけではない本多種多様な文化に触れることができたと思う。
留学中日々感じていたのは、私は沢山の人の助けと支えがあって留学生活を送ることが出来ているということである。異文化のなかで生活することは簡単ではない。常に私を応援し支えてくれたホストファミリーや友達、日本の家族、そしてこのみちのく奨学金に感謝したい。
この素晴らしい経験を与えていただき感謝しきれません。本当にありがとうございます。
2015年7月 アメリカ派遣
AFS61期生/ジャパン・ソサエティーみちのく応援奨学生 谷澤沙南
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