アメリカのコロラド州から帰国したAFS61期の山根結衣です。私は標高2500mほどあるバスが1本だけ通っていて隣の家に行くのも車で移動という様な小さな町で約11ヶ月暮らしていました。標高が高いだけに雪は10月から5月まで降り、環境の面でも私にとっては新しい生活でした。
さて、そんな生活の中で私の学んだことは大きく分けて2つあります。

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1つめは、自立する早さの違いです。先ほども言ったように車がないと何もできないような生活ですが、16歳になった時点でほとんどの子供達は免許を取り始め、学校にも、隣の家にも雨の日でも雪が膝くらいまで積もっていたとしても自分で運転し、自分で行動します。
親子愛がすごく強いのが目立ちますが行動するとなると親に頼ってばかりでなく、自分の身は自分で守り行動するという自立の早さに驚かされました。
アメリカの人々はよく自分の意見をしっかり持っていてしっかり伝えると言われていますが、そのような小さい自立した行動から大きな自立へと繋がるのだろうなと思いました。

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ダンスパーティープロムに行く前

2つめは、平和への価値観の違いです。私は広島市から奨学金をもらっていることもあり、平和について自分の意見をしっかりと伝えてくるというのが使命としてありました。アメリカ史の授業で第二次世界大戦のことをちょうど習いましたが、広島で18年住んできて小学校の頃から平和学習がありましたがそれでもアメリカサイドから授業を学ぶことで新たに得た知識もたくさんありました。
そして私が最も驚いたのはみんなの8.6の原爆に対する意見です。アメリカの生徒からするとあの原爆のおかげで戦争が終わり、今の日米関係があるからよかったと思う。という声が多数ありました。また今も放射能が残り人が住んでいる状態ではないと今の事実を知らない人も多くいました。
私は今まで日本という一点の視点からしか考えていなく相手側の気持ちも知ったつもりでいましたが、実際あらゆる視点から見てみないとわからないものだなと実感しました。

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帰国前のサプライズパーティー

この1年間、学校では1学期よりだいぶ授業が簡単に感じ、マーチングバンド、コンサートバンドと音楽にもたくさん触れ、いろんな面での「アメリカ式」を体験できたような気がします。また、滞在中には10州訪れ広いアメリカを見ることができました。

最後にこの約1年間を通して語学面ではもちろん、短期留学ではなく1年だったからこそ自分が得たものがたくさんあったように感じます。このような機会をくださったAFS、広島市、家族、受け入れてくださった高校、ホストファミリー、その他の留学中に関わって下さったみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。

2015年7月 アメリカ派遣
AFS61期生/広島市高校生交換留学生奨学生 山根結衣

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