私はオーストラリアの北東部、クイーンズランド州のマッカイという町で10か月間過ごしてきた。
海に近いところで、きれいなビーチが多く、ヤシの木、どこまでも続く青い空の風景は今も私の心を離れない。それらは観光地ではなく、そこに住む人々の生活の一部だった。
私は、このプログラムに参加するにあたって、自分の知らない土地で生活がしてみたいと思っていた。言語も文化も風習も自分がその土地に実際住んでみて初めて感じ、考えられるものだと思ったからだ。

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学校のミュージカル 半年かけて準備した舞台も最終日 写っているのはその時のミュージカルのスタッフ

さて、10か月を通して私が学んだことはたくさんある。
まず、言語を身につけるにはその土地に住んで毎日使うほかないということ。1年間で異国の言語を身につけてくる友達を本当に尊敬する。
毎日聞いているうちに音の流れが意味を持ってきこえてくるようになることや、自分が何をどう伝えるかを吟味しながら話すことは言語を学ぶ最中にだけ味わえる面白さだと思った。
それから、英語の語彙が少ない分、つまらない愚痴がでることは減り、オーストラリアの人々はジョークを好むので、楽しく話そうとするうちに、私は少しポジティブになれた。

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クリスマスに向けてお菓子作り

次に、時間の使い方について。
始めは、どうしてみなのんびり屋なのだろうとやきもきしていたが、次第に私もペースになれてゆったりとした気持ちで毎日を過ごせるようになった。
しっかり睡眠をとることは充実した一日を過ごす鍵、一杯の紅茶が気持ちを楽にすること、焦らず、心を落ち着けることの重要さ、笑顔でいることが何より大切だということ。

マッカイで出会った人々はみな、自分の人生を楽しく生きようという思いが強い。
私が毎日学校に通うこの日々も、勉強している時間も私の人生の一部だ。やりたくないことから逃げ、暇つぶし的に時間を費やしている暇はない。
自分が本当にめざしたいものは何なのか、それを見つけてそこに向かって努力していくことのほうが何倍もおもしろいと思う。
そのために、そしてチャンスを逃さないためにも、自分の気持ちに敏感でいなければならない。今しか追えないものがきっとある、そのことを留学体験は私に教えてくれた。

2015年3月 オーストラリア派遣
AFS61期生/JFAMみちのく応援奨学生 伊藤成美

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