1年間の留学生活が終わりました。オーストラリアと日本が何千キロも離れているということを、飛行機の中で何度も感じました。私の留学生活は、短かったような長かったような、帰りたかったような、帰りたくなかったような。今でもわかりません。
最後の一ヶ月は、ダンスの発表会やフェアウェルパーティーがあったりと、週末は毎日忙しかったです。始まりがあれば必ず終わりがあります。日本でのお別れだと、また会えると思えるのですが、外国だと簡単には会えません。
ここにいる全員ともう一度会うというのは不可能なのではないかと思うと、涙がとまりませんでした。
もちろん全てがきれいな想い出ではありません。悲しかったこと、辛かったこと、悔しかったこともたくさんありますが、あるからこそ涙がでてきました。
私は正直、最後まで家族とよい関係を築くことができなかったと思います。ホストシスターは喜怒哀楽が激しく、強い口調で言われたり、少しのことで怒鳴られたりすることがあり、距離をおいた時がありました。
お母さんとお父さんとは基本的には会話をすることはなく、お互いの姿を見ない日も珍しくはありませんでした。何かがあったわけではなく、自然とそういう距離がある家族でした。
朝起きたら、いつに間にか家族がどこかに出かけていて、家でひとりきりで過ごすということを何度も経験しました。たまに私はこの家族の一員として認識されているのかと疑問に思いました。
そんな中でおじいちゃん、おばあちゃんの存在はとても大きかったです。二人は私を本当の孫のように接してくれました。どんな事も私が理解するまで、何度も何度も説明してくれる、本当に優しいおじいちゃんとおばあちゃんです。
オーストラリアでこんなに素敵なおじいちゃんとおばあちゃんと出会えたことに心から感謝しています。
2014年2月 オーストラリア派遣
AFS60期生/AFSボランティア奨学生 森永真珠
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