「パナマ」という未知の国への留学は私にとって期待と不安でいっぱいだった。パナマに着くとまず肌でその気候の違いを感じた。
強く照りつける太陽と街のいたるところに見られるヤシやバナナ、マンゴーの木。まさに南国といったその雰囲気を私はすぐに気に入った。

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パナマは日本のような先進国ではない。生活格差やインフラストラクチャーの未整備などの問題があるのが現実だ。水道や電気が止まることもあった。物や生活水準の観点からは決して恵まれているとはいえない。
しかし、私の目にはそこに住む人々が幸せに暮らしているように写った。家族がそろって、陽気な音楽と共に踊って、話して、手料理を食べて、それだけで十分に幸せだった。
単純かもしれないが、彼らにとってそれが最高の時間なのだ。幸せの基準は人それぞれで、物やお金に恵まれることだけが幸せではないのだ。

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愛国心の強さにも驚いた。11月3日はコロンビアからの独立記念日、4日は国旗の日だった。その日にかけて各地で「デフィレ」と呼ばれるバンドの行進演奏が行われる。
私も学校のバンドの一員として演奏に参加した。その日のために街中にパナマの国旗が飾られて、まさにお祭りムードになる。国全体で独立を記念して祝うのだ。
そして、みんな口をそろえてパナマ国民であることを誇りであると言う。これだけ祖国を愛せるというのはとても素敵なことだ。

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パナマで出会った各国からの留学生との出会いも忘れられない。同じ立場に立つ彼らとはたくさんのことを共感できたし、悩んだときはアドバイスもしあった。
語学の習得の面では切磋琢磨して刺激しあえる仲間だった。それぞれの国について聞いたり話したりするのはとても新鮮で面白く、いつも時間を忘れて語り合った。
帰国の時には、大人になったらそれぞれの国を訪問しあおうと約束までした。

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たくさんの出会いと経験を得て私はひとまわり成長できた。それを実現させてくれたAFS、応援してくれた家族や友人には本当に感謝している。

2013年2月 パナマ派遣
AFS59期生/AFS地域奨学生(富山県) 浜浦このみ

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