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私は今、オーストリアの首都、ウィーンに住んでいます。「福島原発事故」を受けて、原発の恐ろしさを世界に発信しようと決意して、オーストリアに飛んでから早半年が過ぎました。

異文化の中で最初に感じたこと、それは母親へのありがたさでした。毎日自分のために時間を使うオーストリアのお母さんの背中を見ているうちに、日本で自分や子供のために自分の時間の大半を割いてくれていた本当のお母さんの、当たり前のようで当たり前でなかった温かさに気づかされました。

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AFSオーストリア・ウィーン支部でウィーンを観光

私のホストファミリーはホストマザーとホストシスター、飼い犬一匹です。日本では7人家族(二世帯)だったので、少し物静かで寂しく感じることもあるのでは…と不安に思っていましたが、とても賑やかな家族で、毎日波乱万丈、ちょいちょい悩みながらも楽しくやっています!!

私が福島県出身であることを話すと、多くの人が震災や原発について訊ねてきます。相手に自らの体験を交えて、あの時感じた恐怖や不安を話すことによって、画面越しでは伝えきれない沢山の人の想いや、日本の現状を伝えることができています。そういう機会が身近にあること、私は嬉しく思っています。

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家族と40㎞サイクリング

学校は、トルコ人が多く住む町にあるため、クラスメイトの大半はトルコ語を話しています。日本ではそういう経験がなかったので、とても新鮮で興味深い印象を持ちました。自分自身もそういう中で、片言のドイツ語を一生懸命伝えようとすること、周りの言語、文化を理解しようとすることを通して、私は世界の公用語は英語ではなく、「笑顔」であるということ、そして、宗教や言語が違っても、人は少しの思いやりで繋がっていけるということを学習しました。

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友達の家でトルコ料理を食べました

私の留学生活も残り4か月となりました。ここまでの過程は、私を大きく成長させたと同時に、忘れがちだった身近な人への感謝、自分を見つめなおそうとする気持ちを思い出せてくれました。

最後に、今私がここオーストリアにいられるのは、本当に沢山の人の支えがあったからこそだということを胸に、今何をすべきなのか、それが何につながっていくのか、考えることを大切に、残り少ない留学生活を充実したものにしていきたいと思います。

2013年2月 オーストリアより
AFS59期生/みちのく応援奨学生 関根早紀

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