私は7月16日から8月13日までの4週間、アメリカ・メリーランドで行われたサマープログラムに参加した。今回の留学で、私はトビタテ!留学Japanという文部科学省主催の官民協働の給付型奨学金制度を利用した。
私の留学前に考えていた将来の夢は、外交官になることだった。外交官は、世界平和を究極目標とし、そのために国同士の利害関係を調節する仕事だ。私は、世界平和のためには異なる文化的背景を持つ人々同士の対話と相互理解が必要だと考えた。
したがって、私の今回の留学の目的は、大きく分けて二つ。英語力向上はもちろんのことながら、相手の話を聞け、かつ自分の話もできるようになる、つまり対話ができるコミュニケーション能力を身につけること。互いの文化的背景を知り、正しい知識をつけ、見聞を広め、互いを理解できるようになることだ。
私がこの目的を持って留学先を探していたところ、偶然に見たAFSのホームページに書かれていたその理念が私の掲げる目的と合致することから、このプログラムを選んだ。
実際のプログラムでは、三種類のクラスを中心とした、多様な活動を行った。三種類のクラスとは、ライティングを中心とした英語のクラス、アメリカの歴史、治療を、文化を学ぶクラス、文化交流を考えるクラスだ。
午後にはspeak upという、英語を使って様々なプロジェクトを行うセッション、スポーツのクラスなどを受けた。
また、週末には例えばワシントンDCやニューヨークといった観光地に、科学博物館や美術館といったアカデミックな場所にもフィールドトリップで訪れた。
毎日が充実しており、宿題を終えてベッドに入る時にはヘトヘトだった。
このプログラムを通し、様々なカルチャーショックや、文化的な違いを経験した。また、国、地域によって考え方や価値観の違いを知ることができた。
四六時中英語を使うという環境で4週間過ごしたことで、私の英語能力は飛躍的な上昇を遂げ、それだけでなく、文化圏の違う人々とのコミュニケーションをとる方法も習得した。
さらに、このプログラムには様々な国、地域からやってきた同年代の学生たちが集まっていたため、私は世界中に大切な仲間を作ることができた。
例えば、私が一番仲良くなったのは、香港からやってきた同い年の女の子だ。彼女とは、互いの国の話をしたり、言葉を教えあったりして友情を深めあった。最後の別れの時には、別れるのが辛くて号泣するほどだった。
ここで得た友情は、一生続くものとなるであろう。
私がお勧めするのは、やはり留学には目的を持って出発すること。私の場合、あらかじめ目的を持って出発したことで、その目的を達するためには何を今すればいいのかを常に考えて行動することができたし、考え続けることで新たな目標を見つけることができた。
今後は、この留学を通して得た知識、仲間、目標、思いを最大限に生かして生活したいと思う。
アメリカ・メリーランド派遣 出原望咲
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