イギリス。自分の英会話の先生の故郷だ。
ご飯はやっぱり雑なのかなあ?遥か遠くの別世界だ。きっと何を見ても疑問は尽きない。
英語は好きだ。たくさん話したい。しかしこの留学では他国の留学生も多勢来ると聞く。何を聞こうかなあ。上手く話せるかなあ。日本語ですら会話は得意じゃないけどなあ…
ヒースロー空港に着くまで不安まじりにこんな調子でした。
飛行機は空港の上で上昇下降を繰り返した末ようやく着陸し、飛行機酔いに苦しみつつも身が締まりました。
自分にはけん玉と漫画を描くことという国際交流には丁度いい趣味がある。政治とかの話題にも、そこそこ自信はある。大丈夫…大丈夫だ。
…どうやら会話すること自体には相当自信が無かったようです。
実際開始2,3日は自己紹介を終えると、けん玉なしには自分から話題を切り出せませんでした。別世界に来てまで自分の世界から抜け切れていないのだから不甲斐ない。
しかしレッスングループができるとハロウィンの日、グルメの日といったようなその日々のテーマで盛り上がりました。
どのレッスンも遊び心に満ちて楽しかったですがグルメの日でレストラン風に飾られた食堂で評論家を気取りつつチキンをたしなんでいた傍でウェイトレス役のスタッフがお客役のハンサムスタッフを巡ってクリームパイと水を掛け合って喧嘩していたのは今でも鮮烈に覚えています。もちろん本物の修羅場では御座いませんよ。
スポーツのグループができるとバスケットボールや水泳で我を忘れて遊びました。帰国したのち体重をみると4キロ落ちてました。…いや、マーマイト(イギリスの謎の調味料)のせいかな?
趣味のグループができるとストップモーションを作るグループに入って皆で協力して制作に熱中しました。そうして周囲と打ち解けてからは早かったです。
休憩時間はボードサッカーや卓球を楽しみ、絵という共通の趣味で親友もできました。こうして自分は会話への不安を忘れてどんどん会話をきりだせるようになりました。
そして、物覚えの悪い自分が皆の名前を覚えてきた頃には帰国の日になっていました。充実した日々の余韻に浸る間もなくイギリスを後にしました。
気難しい自分と一緒に遊んでくれた皆、自分を気兼ねなく輪に入れさせてくれた皆、自分とあっという間に友達になってくれた皆、もう会えないかな…
フェイスブックを作ってみては?という助言をいただき帰ったら急いで作ろうなんてことを考えていたら広島についていました。
いつもの世界に帰りましたが自分の世界はうんと広くなりました。