インドへの短期派遣を終え、空港に迎えに来てくれた母に一番はじめに言った言葉、それは「インドってすごい!」だ。私の35日間のインド滞在は、これまで15年間日本で生きていたことでは得られなかった、さまざまな体験をすることができた。インドは何もかもが日本と違う。インドに行ったら、人生観が変わるとよく言われるが、本当にその通りだと思った。

私のホストファミリーはとにかく優しかった。パパ、ママ、二人のシスター、一人のブラザーの5人家族に迎えられた私は、毎日幸せな生活を送ることができた。5人は私のことを本当の家族のように扱ってくれた。本当の家族のように、ハグをしあったり、時にはママから叱られたりと、それら全てが私にとって大切な思い出だ。8月15日はインドの独立記念日で、親戚一同がホストファミリーの家にやってきた。親戚の方々は日本の家族とは、比べ物にならないほど、仲がよく、私は家族愛を学んだ。インドの家族は本当に温かい。

私はインドにセカンドファミリーを作ることができた。インドの家族が大好きだ。帰国する時は離れることが悲しすぎて、大号泣した。こんなにステキなファミリーにめぐりあえてよかったと心の底から思った。ホストファミリーはいつでも帰っておいでと言ってくれているので、大学生になったら、里帰りしたいなあ。ホストファミリー大好き!

ホストスクールはデリーの有名な私立校だった。11人の日本人と1人のカナダ人、1人のイタリア人のクラスだった。私たちは、英語、ヨガ、インドの音楽やダンスなどを学んだ。特にヨガやインド音楽は今まで経験したことがなかったので、インドの文化に触れることができ、とても楽しかった。また、先生も優しい方々ばかりだったので、楽しく授業を受けることができた。1人嫌いな先生がいたが、この人もインド人の1人なんだ、自分と違って当然じゃないかと思うと、その先生も大好きになった。
イタリア人やカナダ人の生徒とはたくさん話すことができた。お互いの文化を学びあったり、お互いの言語を学びあったりした。やはりどこの国でも、言語を学ぶとなると、汚い言語を教えてしまうものなんだなと感じた。授業で一緒にバスケをした時、スポーツは世界共通で、言語が通じなくても、一緒に楽しむことができるんだ!と改めて感動した。
スクールトリップでタージマハルに行く機会があった。初めて見たタージマハルは、とにかく大きくて、とにかく白かった。インドの歴史的建物ってすごいなと感じた。タージマハルは死ぬまでに必ず見るべき建物だと思う。

インドはとにかく人口が多い。車の量も多い。道に牛もいる。そしてなにより、町中がうるさい。日本との一番の違いはやはりそこだと感じた。
日本人は、普段生活していると、周りに遠慮しがちだが、インド人は遠慮なんてものは1ミリも無いと思う。私が寝ていたら、スピーカーで爆音の音楽を流し始めるし、大きな声でケンカし始めるし、てんやわんやの日常だった。だけど、常に音が溢れている世界って楽しいなと思った。また、人々が絶え間なく話しているヒンディー語の響きが大好きになった。ホストシスターから少しヒンディー語を教えてもらって、挨拶程度なら出来るようになった。もっともっとちゃんと勉強していつかは日常会話くらい話せるようになりたいな。

インド人は基本的に毎日カレーを食べる。そのカレーにもたくさんの種類があって、どれもおいしかった。私のホストファミリーはベジタリアンだったので、肉や卵を食べることができなかったのが食に関する辛かった点だ。でも、インド料理って基本的においしいと思う。

インドにいて、改めて痛感したことがある。それは経済格差だ。私のファミリーは4階建の一戸建てに住んでいて、毎日美味しい食事を食べていた。その一方で、家もなく路上生活せざるを得ない人も路上にたくさんいた。また、裸足のみすぼらしい子どもが道行く車に花を売っているという光景に何度も出会った。私と同じくらいの子どもたちの間でこんなにも格差があるものなんだと胸を痛めた。花を買ってあげたりする私のちょっとした行動では、この格差が縮まるなんてことは当然ないので、自分の無力さを痛感した。改めて、日本って安全で格差も少ない国なんだと感じた。

基本的に楽しかったインド生活だが、やはり辛いこともあった。2週間目くらいにそろそろ日本食が恋しくなったり、インドの生活が飽きてきたりした。それでも、インドの生活は面白いことがたくさんで、いつのまにか日本が恋しくなるなんてことはなくなっていった。そして、日本に帰りたくなくなった。
本当に本当に私はインドが大好きだ。取り憑かれてしまった。

そんな私は、来年AFSを通じてインドに一年留学することに決めた。大きな覚悟だったが、あんなに楽しかったインドを今度は一年も体験できるんだと思うとワクワクしている。短期留学は楽しいことばかりだったが、1年となると辛いこともおおいだろう。それも含めて、インド大好きだ!と心の底から叫べるようなそんなインド・オタクになって帰ってきたい。今から一年後楽しみで仕方がない‼︎

私の短期留学はまさに「インドってすごい!」と思える一生に一度の素晴らしい時間だった。様々なことを体験して、様々なことを感じた。私は1ヶ月で、少しだけ、自立することができ、英語力も向上した。今なら、短期留学を迷っている人に自信をもって、「インド行くといいよ!」と言うことができる。

インド短期プログラム派遣 中齊未來

▼中学・高校生の短期留学(夏休み) > インドへの短期留学プログラム情報


この記事のカテゴリー: インド 短期留学体験談