2年前に山口支部に滞在していた、フィンランドからの元留学生エレナの里帰りレポートです。留学中に日本語能力試験 N2(※日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる)に合格して、フィンランドに帰国後N1(※幅広い場面で使われる日本語を理解することができる)に合格した努力家です。何時も日本の小説を読む文学少女でした。
エレナからの里帰りレポート
留学帰国からずっと目指していた旅。戻りたかったなのは間違いなく、行ける時期といえばこの夏しかなかったのです。
留学から1年半もたったところで、同級生だったみんなも国中のいろんな大学に行ってバラバラになってしまいました。できるだけの人に会いたいと思って、たった2週間でたくさんのところをまわることにしました。ひとりで来て、友達の家やらに泊まって費用を抑えようとしました。
まず京都で学校の友達にあって、そこから神戸でafs関係で出会えた友人と遊んで、そのどっちも行ったことのなかった街で見慣れた顔を見て新鮮でありながら懐かしみも覚えた経験でした。
しかし里帰りというのはやっぱり、戻ることです。山口は他の所と違いました。新幹線を降りた瞬間から思い出がいっぱい湧いてきて、泣きそうになりました。1年間も住んでない場所がこんなに心の故郷に感じられるのは留学前なら想像もつかなかったのでしょう。
最後のホストファミリーの家にもう一度泊まって、時間が全くたってなかったような気分になりました。寝る部屋、お手洗いの壁に貼ってあった地図、ホストブラザーの何か嫌がるときの口調も、テーブルとソファの位置を抜いて何もかもまるで2年前のままでした。色々変わってるとわかっていても、時間を巻き戻せた感じがとても嬉しかったです。
一緒に行ったスキーの旅行で撮った写真も飾ってあるのを見て、入った時から思い出が溢れそうになりました。
山口滞在は1週間もなかったのに、学校訪ねたり、昔のクラスメイトやafs支部の、とてもお世話になった人に会ったり、短期間ホストしてくれたLP(リエゾンパーソン=留学生と家庭、学校のつなぎ役となるボランティア)の家に遊びに行ったりして、とっても楽しくて、夜になったらひとりで「帰りたくない」「別れたくない」の涙何回か零しちゃいました。
ホストファミリーにキャンプまで連れてってもらえまして、いっしょにきた家族とも仲良くできていい経験でした。思った以上に楽しくて、今考えれば感謝でいっぱいんなんですけど、その時は自分の成長の不足に気づいたりもしました。ことばの問題ではない、コミュニケーションのしにくさを留学中にも感じたことありましたが、まだまだこれからも頑張らなくちゃと実感しました。
その後にも帰るまで、熊本、福岡、東京に行って、いろんな人に会って、留学を思い出して、新しい思い出もたくさんできました。
留学後1年半も経たずに戻るって早いと言われて、少しびっくりしました。わたしにとっては、この時間も長すぎるとしか考えられなかったのですから。また、できれば、すぐに帰りたいと思ってます、それは日本に。
「おかえり」って言ってくれる人たくさんいてくれて、恵まれてる事を改めて強く感じました。こんな多くの素敵な人に出会えて、なんて幸せだって。「帰る」なんて、どこを示しているのでしょうか。わからなくなるくらいに日本にいて「ただいま」と言いたくなりました。
エレナ
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