2024年3月、AFS日本協会は、アフリカ各国・地域より来日する年間・短期プログラム留学生を対象とした「AFSアフリカ奨学金」(AFS Japan Scholarship for Africa)を新設しました。AFS日本協会は、2023年までにガーナ、南アフリカなどアフリカの国から合計15名の高校生を受け入れていますが、その他の地域と比べると、圧倒的に数が少ないのが実情です。
奨学金の設立を機会に、アフリカの国々についてより多くの方に関心を持っていただき、交流を促進していくため、AFS日本協会は、2024年5月、ルラマ・スマッツ・ンゴニャマ駐日南アフリカ共和国特命全権大使にお目にかかり、AFSプログラムに期待することなどお話をお聞きしました。
南アフリカ共和国はアフリカ大陸の最南端に位置する国です。法律によって人種別の取扱いを規定する人種隔離政策(アパルトヘイト)が1948年から実施されましたが、1994年4月の選挙によって完全撤廃されました。
ンゴニャマ大使はアパルトヘイト撤廃に向けて活動されたご経験を振り返り、「何十年もの間、私たちの国で実施されてきたアパルトヘイト体制から、私たち南アフリカの国民、そして世界中の人々が得ることのできる教訓は、自由、平和、そして多様性を尊重するという人間の精神は、決して打ち負かすことはできないということです」と強調され、南アフリカの人々がいかに和解の精神を大切にしながら、文化、民族、言語、人種の多様性を誇りに思っているかをお話しくださいました。
AFSは、すべての個人や国、文化に尊厳と価値があるとの基本的価値観に基づき、平和と相互理解の推進のために行動するグローバル市民を育成しています。ンゴニャマ大使は、このような姿勢で活動を続けているAFSを高く評価し、現在の社会において若者がいかに重要な役割を担っているかについても熱く語ってくださいました。
インタビューでは、このほか、南アフリカの国歌が複数の言語で構成されていることや、“UBUNTU” といわれるアフリカの哲学と日本の文化の類似性、私たちが互いに学びあえることなどについてもお話しいただきました。
インタビューは、AFSの公式 Youtubeでご覧いただけます。ぜひご視聴ください。
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