AAI (AFS Asia and the Pacific Initiative)は、アジア・太平洋地域のAFSパートナーが加盟するネットワーク組織です。域内のAFS組織が情報交換や交流を通じて地域の活動を発展させることができるよう、毎年会議が開催され、ボランティアの代表や職員が参加しています。2024年は4月12日~15日に、フィリピン・セブ島で開催されました。

ボランティア研修

会議と並行して、今回もボランティア研修として、ICL(Intercultural Learning)についてのアクティビティや、ボランティア活動のモチベーションを考えるセッションなどが企画されました。

日本の参加者からは「”スランプやホームシックに陥った生徒のサポート”、”疲弊してしまったボランティアたちのモチベーションの取り戻した方”など、共通の課題もあり、克服するためのアプローチが参考になりました」「異文化の中で生活していくことの難しさ、小さなことでも”これは世界共通だ”との思い込みがあるかもしれないこと、そしてサポートする側で認識を共有することの大切さなど、改めて意識することが多くありました」「AFSの理念に賛同して行動して、自らの意見を発信するアジア各国のボランティアたちのパッションに圧倒されつつ、この一片の曇りもない情熱に心地よい刺激を受けました」という声がきかれ、各国の職員・ボランティアと過ごした時間が充実したものであったことがうかがえました。

 


AAI Outstanding Volunteer Award(AAI賞)

AAIでは地域において顕著なボランティア活動をされている方を「AAI Outstanding Volunteer Award」受賞者として表彰しています。
2023年度表彰において、AFS日本協会からは大阪北支部の桑原久美子さんが受賞をされました。桑原さんは長年にわたり地域ボランティアとして様々な形で貢献を続けてきたこと、中でもICL(Intercultural Learning)の知識を活かしながら、ボランティアの留学生サポート力の向上に大きく貢献されたこと、支部を超えてボランティアが協力する雰囲気を作り出されたことが国内外で高く評価されました。

桑原さんは、活動を続けてこられたのは、様々な方たちとの出会いがあり、その方たちと難しいときは助け合い、楽しいことは分かち合うことができたからだと受賞の喜びを語ってくださり、「私のAFS Learning Journeyはまだまだ続いていきます」と今後の活動にも意欲的な姿勢を見せてくださいました。

国を越えてビジョンを共有し、共に歩む

AFSでは「グローバル市民を育成する」というビジョンを共有し、各国パートナーが協力しあいながらプログラムを運営しています。単に異文化での生活体験を送る機会を提供するだけでなく、どのようにしたら、プログラムを通して得た学びをもとに世界や地域社会に前向きな変化を生み出せるか。AAIのような国際会議は、互いの取り組みを発表したり、課題点を持ち寄って解決策を検討したり、地域独自の視点をまとめて国際ネットワークへの提言をまとめる場でもあります。顔を合わせて話し合うことで、互いの信頼を深め、それぞれの国の事情を知る機会にもなっています。

活動の喜びを分かち合えるよう、これからも多くの人が活動に加わってくださることを願っています。

AFSのボランティア活動

日本が開催国となった昨年の様子は【AAI会議を開催、アジアのAFSパートナーが日本へ!】でご紹介しています。あわせてぜひご覧ください。


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