今回のAFS友の会ZOOMネットワーキングの集いは、東京大学初の女性理事、成蹊学園初の女性学園長として注目され、国内外で活躍されている江川雅子さんの講演「グローバル時代をどう生きるかー多様性を力にする」でした。難しそうなテーマでしたが、江川さんのお話はとても分かり易く、多様性がいかに必要なことかを再認識でき、とても充実した、素晴らしい講演でした。
現在留学中のAFS70期生がシカゴから参加し、積極的に質問していたことからも、AFS留学経験を活かし、グローバル時代に幅広い分野で活躍し、素晴らしい業績を積まれている江川さんには年齢や男女を問わず多くの方々が関心をもっていることが分かります。
地方自治体が世界と直結しイノベーションを生み出すことができるほどにグローバル化は加速し、垣根が低くなり、多様な国籍と文化を持つ人々と協働し、大きなチャンスを生み出し、世界のどこでも生きていける人材が期待される時代となりました。このような大きな社会変化に対応できるように日本の家庭、学校、地域社会での教育も時代の変化に合わせることが必要だと感じました。
講演で最も感銘を受けたのは「イノベーションは多様性から生まれる」というメッセージでした。同質的な組織の失敗事例として2001年にアメリカで起こった同時多発テロを挙げられ、同質性のエリート集団であったCIAが予見できなかったことを指摘されました。そして、2011年東日本大震災での福島原発事故も同質の考え方集団では異論が出なかったためと分析されたそうです。これらの事例は日々の生活(家庭、学校、職場、地域社会)に視点を移せば、コミュニケーションを活性化し、様々な多様性をお互いに尊重して、具体的なアクションを起こさないと日本は加速化するグローバル化の時代に後進国となってしまうという警告を示していると思いました。
これからの時代を担う若い人たちは、国内外の様々なバックグラウンドを持つ多様な人々と共にグローバルな視点で色々なことにチャレンジしていくことになります。AFSのように高校生の頃から異文化体験を通じ多様性を受け入れることを学び、物事にチャレンジするスキルを磨き、自分で考え判断する力、コミュニケーション力、幅広い教養を身に着けることがグローバル人材になるための重要なステップであると、講演を拝聴しながら確信いたしました。
江川さん、AFS友の会の皆様、ありがとうございました。
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千葉 彩子(AFS21期)
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