地球は今、激動の時代をひた走っています。
どこで起こるか分からないテロ、中東やアフリカで激化する内戦、安住の地を求めて母国を逃げなければならない老若男女の難民たち。そして、英国のEU離脱が象徴するように先進国は内向きになっています。環境問題も深刻です。消費社会の飽くなき追求で地球は悲鳴を上げ、自然災害は想定外の大きさで私たちに襲いかかってきます。
混沌としている今だからこそ、平和を希求し、どんな局面でも冷静に生き抜き、人々を助ける次世代のリーダーを育成することが急務です。
感受性の強い高校生が自分の国を出て、自分が全く知らない国や地域で暮らし、その国や地域の人々と衣食住を共にして、違う文化を学び、理解をする。
十代で異文化体験をすることが今こそ必要とされています。
第一次世界大戦中に傷病兵の救護輸送に携わったアメリカのボランティア団体「アメリカン・フィールド・サービス」が起源のAFSは、1947年に異文化力を育む留学と国際交流教育活動をする非営利団体として生まれ変わり、現在では、加盟国は約60カ国、交流国は100カ国を超えています。
AFS日本協会は、1954年に8人の留学生をアメリカに派遣して以来、これまでに46カ国、19867人の日本人を海外に留学させ、また、87国から17124人を受け入れてきました。
人種、宗教、性別、言語、社会的な地位に関係なく多様性を認め、相互理解を深め、平和を愛する次世代のリーダーを育成することがAFSの使命です。
AFS日本協会は2011年に公益財団法人として認定を受け、全国77支部、ホストファミリー、ホストスクール、企業、地方自治体、学生から社会人、主婦ら約2000人のボランティアが、世界約40カ国に留学する約500人の日本からの高校生、また、50カ国から400人の留学生を支えています。
大きな夢を抱いて一人でも多くの高校生が世界に雄飛し、やがて世界の人々が笑顔で暮らせるために力を尽くすことができる人財に成長する舞台づくりに、「十代留学」の老舗としての誇りを持って、私たちは努力を惜しみません。
どうかご支援、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
平成28年10月14日
公益財団法人AFS日本協会理事長・加藤暁子
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