朝日新聞編集委員朝日新聞入社後、横浜支局、政治部などを経てワシントン特派員。
その後、政治部次長、外部次長、アメリカ総局長を経て現職。
米タフツ大学フレッチャー・スクールにて修士号を取得。
—AFSでの体験はその後のキャリアでどのように生きていますか?
若い頃にアメリカで1年過ごしたことによって、アメリカだけではなく、日本以外の国の人や文化とつきあう心構えやノウハウという、とても広がりのあるスキルが身に付きました。これは中国に対しても使えますし、ヨーロッパでも、インドでも使えます。私は新聞記者ですが、どのように意思疎通を図り、どのように関係を築いていくかというときに、このスキルが大変役に立っています。これは恐らく日本にいては身につかなかったことで、AFSに参加したことで得た最大の財産だと思っています。
AFS体験がその後のキャリアにどのように生きているか (動画メッセージ)
—AFSならではの魅力は何だと思いますか?
各国の社会で指導的立場に就いている人の中に、AFSの帰国生がかなりたくさんいます。私は記者としてワシントンに計8年駐在して働きましたが、AFSの帰国生のネットワークの大きさを感じる場面が多々ありました。AFSの帰国生であるということで、期を超えて共有しているものもありますし、あるいは同じ時期にアメリカにいたということで国を超えて共有しているものもあります。個人差もありますが、時間と場所を超えた人間のつながりができていると強く実感していますし、このようなつながりをもっている貴重さや嬉しさを確かめ合うことが、帰国生同士の関係の中では大きな要素になっていると思います。
—留学を考えている人に、メッセージをお願いします。
留学では、自分にとっても、受け入れてもらった家庭やコミュニティにとってもプラスになるように努力することが必要です。私は、それが自分を成長させるきっかけにもなると考えています。
どのような仕事に就くにしろ、どのような人生を送るにしろ、日本は世界との関わりを抜きにしては生きていけませんから、日本以外の文化や国との関わりをいかにうまくもてるかという経験やスキルは不可欠です。また、個人の人生の満足の高さを考えても、広い接地面積をもって生きたほうが、絶対に満足度も高いですし、より完成度の高い人生を送れると思います。これからは相手に自分を理解してもらう力、また相手を理解する力があるかどうかが、一個人にとっても、日本全体にとっても大変重要になってくると思います。
そのためにも、高校生のようなできるだけ早い段階で異文化体験をしておくことは、非常に大きな意味があると私は思います。
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