(AFS38期生 1991年~1992年)
楽天株式会社慶應義塾大学卒業後、大日本印刷株式会社入社。
翌1998年楽天株式会社入社。
2006年金沢工業大学知的創造システム専攻修士課程修了。
—AFSでの体験はその後のキャリアでどのように生きていますか?
留学中、色々な高校の生徒が集まる陸上大会に参加したとき、別の高校のチームにラオスからの留学生がいました。そこで私は、ラオスについて何も知らないことに気づいたのです。それこそアメリカの高校生が日本と北京は新幹線で行けると思っている程度の認識しか持っていないことに、とても大きな衝撃を覚えました。そのときのことをきっかけに、アジアを見つめ直してみたいと思い、大学ではインドネシア語を第一外国語として勉強しました。
その後、今務めている会社で、インドネシアでビジネスオペレーションを展開することになったときに、開発の統括担当に任命されました。AFSの1年をきっかけに勉強したインドネシア語が、10年以上経った今役に立っているというのは、非常に面白いと思います。
AFS体験がその後のキャリアにどのように生きているか (動画メッセージ)
—グローバルに活躍するために必要な素質とは何だと思いますか?
なるべく若くて吸収力があるうちに、自分と異なるバックグラウンドをもった人と、数多く接することが大事だと思います。会社で何かひとつの目的に向かって仕事をする際には、色々な人と一緒にゴールを目指しますが、そのゴールに至るためのアプローチの仕方は人によって異なります。日本の中でも色々な考え方の人と話をすると色々なアイデアが生まれ、新しい解決策が出てきますが、それは国際的な立場のメンバーが集まればなおさらです。ですから、色々な立場の人の話を聞いたり、自分が持っていない経験をもっている人と一緒に勉強したり、クラブ活動やボランティア活動をすることは、非常に役立つと思います。そういった経験をなるべく若いうちからできる環境に、自分の身を置くというのが大事だと思います。
—AFSならではの魅力は何だと思いますか?
私がホームステイしたところは本当に小さな町でしたが、AFSの留学生をサポートする「AFSクラブ」というクラブがありました。そこで学生が募金活動をしたり、留学生のサポート活動をしていると知ったときには非常に驚きました。日本の高校にはこのような活動はなかったですし、留学生を受け入れる・受け入れないに関わらず毎年活動が続いていることに、AFSの歴史というか、浸透度合いの深さを感じました。
—留学を考えている人に、メッセージをお願いします。
私が留学した頃は、通信手段といえば電話か手紙しかありませんでした。今は当然インターネットがあり、メールがあり、スカイプのようなリアルタイムでテレビ電話できる環境もありますが、なるべくその場でしか経験できないことに対して、100%の時間と自分の気持ちを注ぎ込んでもらいたいと思います。インターネットで日本とチャットするぐらいなら、現地の高校生同士のコミュニケーション手段としてインターネットを使ってほしいですね。私も自分の子供が留学するときには、「日本のことは忘れて、現地の生活を楽しんできなさい」と言いたいです。
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