「アクティブ・グローバル・シチズン」とは

AFSは、知識と思いやりをもち、良識的に判断・行動することによって、より公正・公平、平和で持続可能な世界を築く人々を「アクティブ・グローバル・シチズン」と呼んでいます。

AFSが重視する4つの分野の能力

AFSは、アクティブ・グローバル・シチズンには以下の4つの分野の能力が欠かせないと考えています。
アクティブ・グローバル・シチズンは特定の知識やスキル習得に依るものではなく、人間としての成長における様々な側面を包括する、全人的な性格をもつものです。アクティブ・グローバル・シチズンになるということは、良識的に判断・行動できるような、”生涯使える羅針盤をもつこと”にも例えられます。

世界が多様であることを知っている

アクティブ・グローバル・シチズンは、自身の生きる世界が、多様性に満ちていることを知っています。どれかひとつの考えを押し付けることなく、一人ひとりに違った価値観があることを認め、それぞれを大切にして行動します。

物事に対する興味や好奇心をもち、客観的かつ分析的に考えられる

アクティブ・グローバル・シチズンは、身の回りのことだけでなく、地域や世界、異文化間で起きている問題について、好奇心を抱きます。そして、信頼できる情報を集め、様々な角度から深く考えます。

違いをこえて理解し、関係を築くことができる

アクティブ・グローバル・シチズンは、違いをこえて、共感と思いやりのある視点をもって対話ができます。

社会全体が幸せになるように行動している

アクティブ・グローバル・シチズンは、課題や不公平がある場合には、周りの人と協力して、情報を倫理的かつ客観的にとらえ、勇気をもって提案するなど行動を起こします。それによって、より公正で公平、平和で持続可能な世界を実現しようとします。

具体的な取り組み

アクティブ・グローバル・シチズンとしての考え方や姿勢は、慣れ親しんだ環境(コンフォートゾーン)から抜け出し、異なる文化や習慣と接する経験を通じて培われます。AFSはさまざまな年代の人がアクティブ・グローバル・シチズンとして必要な能力を育めるよう、あらゆるプログラムで「体験」「 学習」「 実践」の機会を提供しています。

・体験:違いの中に身を置く、直接的な体験を提供します
・学習:学びを促すよう入念に設計されたカリキュラムでサポートします
・実践:現実社会にインパクトを与え変化を生み出すツールを紹介し、実践につなげます

対象となる人々

AFSの教育フレームワークは、あらゆる年代の人を対象としたものです。

高校生を対象に年間留学プログラム短期留学AFS Global Choice など、異文化に飛び込む体験を重視し、体験から学びにつなげるプログラムがあります。
世界中の仲間とともに、異文化理解に欠かせないスキルを英語で学ぶオンラインで学ぶ AFS Global You Adventurer (中高生:14~17歳)や AFS Global You™ Changemaker もあります。日本国内では、より多くの中高生が異文化と接する機会を持てるよう、国際交流キャンプも実施しています。

AFS活動における教育目標

文化の違いを越えた相互理解関係を築くことを目指したAFSの交流事業は、徐々にその教育的価値に注目するようになりました。それに伴い活動の目標も、個人の異文化体験中の学びから、生涯にわたる学び、また個々人が人間的成長を遂げることにより社会に前向きな変化をもたらすことへと発展していきました。

1919 〜 Acts show the way / 行動し手本となれ
活動の目的が国境を越えて学ぶことにあった
1947 〜 Walk together, talk together
青少年交流により友情を築き、共に生きることを学ぶ
1984~ 教育目標と研修カリキュラムを策定
「体験を通じて自己成長と変化を生む、生涯つづく異文化の学び」を教育ゴールとして定める
2017~ グローバル・シチズンのエンパワメントを目標に
「身近な生活の場面でも世界でも、みずから行動して前向きな変化をもたらすことができるように、異文化を理解する知識とスキルを提供すること」を宣言(アクラ宣言
2024~ Developing active global citizens
長年の経験を基にAFS独自の教育フレームワークを策定
AFSのさまざまな取り組みを「アクティブ・グローバル・シチズンを育てる活動」として新たに定義
AFS国際本部のサイトを見る(英語版)

学習評価と成果研究

AFS留学体験の教育的成果やキャリアへの影響、ホストファミリー体験についてなど、さまざまな調査をご紹介しています。
調査資料を見る