帰国生インタビュー 野村彰男さん
AFS体験が、これまでの私の人生の選択をつくってきました。AFSでは「Lifetime Experience」といいますが、本当に生涯を通じて影響を与えてきた1年だったと思います。
AFS体験が、これまでの私の人生の選択をつくってきました。AFSでは「Lifetime Experience」といいますが、本当に生涯を通じて影響を与えてきた1年だったと思います。
AFSは世界中の人を集めてきて、そこで交流させるというところが、いわゆるバイラテラルな(2国間の)留学組織と一番大きく違うところかもしれません。
AFSの理念のひとつとして生涯体験という話がありますね。私は50歳を過ぎていますが、今に至るまで留学時代の経験を振り返ったり、そのときに感じたこと、そのときにはわからなかったことを思い返したりすることがあります。
やはりAFSで留学して人生が変わったと思いますし、留学していなければ今のような仕事には就いていないと思います。 今は途上国の方に良い状況を提供するという国際協力の仕事をしていていますが、AFSの延長のようなところもあります。
今、私は総理官邸で国際広報室長を務めていますが、この仕事はまさしく異文化間のコミュニケーションの仕事です。コミュニケーションを行うときに重要なことは、相手がどのような思考回路で、どのような視点で物事を考えているのかを理解することです。
私のホストマザーは看護師でしたが、仕事をしながら、彼女自身の子供のことも私のことも世話をしてくれました。仕事をしながら子供も育て、生き生きと働いている姿はとても印象に残っていて、彼女と仲良くなれたことが、色々な意味で今の私に影響に与えていると思います。
AFSの仲間は、異質なものに対するオープンな心や、コミュニケーションを大事にしてきちんと意見を言うという共通点があります。それは高校時代の1年で身に付けた、目に見えない宝だと思いますね。
AFSでの体験はその後のキャリアに全部生きていますね。直截的なのは、アメリカ史を専門とし、アメリカ研究をやっていることです。17~18歳という、未熟で柔軟性がある年頃に色々な地域の方と出会うと、影響を受けないわけはないですよね。
AFSは本当に歴史の古い団体ですから、世界中の思わぬところで「元AFSです」というリターニー(留学経験者)に出会うわけです。初めて会話をするはずなのに、もう既に10も100も会話をしたような関係まで一気にいけるというところが、AFSで留学した一番のメリットですね。