【実施概要】
- 日程:8月5日(月)~8月8日(木)
- 会場:ふくべの里粥川バンガロー村(岐阜県)
- 参加対象:中学3年生〜高校3年生および年齢該当者で、異文化交流に興味と意欲を持ち、集団生活に心身ともに適応できる方
- 参加費:26,000円
今年度の目標は、東海国際交流キャンプ(以下:キャンプ)の参加者(以下:キャンパー)に新しい自分や、今までに知らなかった新たな世界をみつけてほしいという願いから、「SCOPE」というテーマを設定しました。
参加者が当キャンプを通して、日常では関わることのできなかったような多くの仲間や、様々な国からの留学生と交流することによって、異文化や様々な人の考え方に触れ、新たな考え方をもつようなきっかけになるようなサマーキャンプをつくることが今年度の目標でした。
1日目
バンガロー村に到着後、初めて顔を合わせるキャンパーの緊張をほぐすために全体でアイスブレーキングとして自己紹介を兼ねた簡単なゲームを行いました。その後、留学生と日本人が混ざった10人ほどのグループに分かれ、夕食のカレー作りを行いました。
当キャンプでは夕食作りはすべてキャンパー自身が行います。火起こし、料理、片付けを通してグループの仲間と協力することで交流を深めることができました。
夕食後は各ポイントをまわってミッションをクリアするアクティビティであるナイトウォーキングをしました。ミッションをクリアするために仲間と共に考え協力することによってグループの仲間との緊張をほぐすことを目標としてこのアクティビティを取り入れました。
1日目最後に花火をしました。留学生にとって手持ち花火は物珍しい様子でした。日本文化体験ができたのではないかと考えております。留学生、日本人共に夏の風物詩である花火を通して緊張がほぐれている様子でした。
2日目
朝に、キャンプの思い出作りとして、ストリングスアートというものをつくりました。キャンパーひとりひとりの個性のでる様々なデザインの作品をつくることができました。
昼食はビビンバと流しそうめんを頂きました。留学生はもちろんですが、日本人のキャンパーも普段なかなかすることのできない流しそうめんを楽しんでいる様子でした。留学生も上手に箸を使ってそうめんを食べる姿が印象的でした。夏の日本の食文化に触れることができたと思います。
昼食後は川遊びを行いました。川遊びを楽しみにしていたキャンパーも多く、涼を感じながら交流を楽しんでいました。
夕食は塩鍋とラーメンを作りました。キャンプの中で1番好評であった料理が塩鍋であり、特に留学生からそのような声を多く聞くことができました。
夕食後は日本人、留学生共に浴衣を着て、バンガロー村のある美並町の太鼓グループである美並太鼓様の和太鼓演奏を楽しみ、普段体験することのないような和太鼓演奏体験をさせていただきました。異文化体験を目的に取り入れたので、留学生にとっては普段着ない和服を身につけながら、日本の伝統芸能である和太鼓を演奏することは貴重な伝統文化体験になったのではないかと考えております。キャンパーは笑顔をみせながら演奏しており、とても充実したアクティビティとなりました。
3日目
朝に今年初の試みであるディスカッションを各グループで行いました。このディスカッションは異文化交流や相手の立場になって考えることを目的としています。このディスカッションを通して自分と違う状況におかれている人がどのようや気持ちでいるのかを考えるきっかけができたと思っております。仲間の意見をきくことでも新たな発見になったのではないかと考えています。
次にバンガロー村周辺を散策するオリエンテーリングを行いました。オリエンテーリングでは各地点で用意されたクイズに答え、指示されたポーズをとって写真撮影をしました。アクティビティ中にクイズに答えるために考えることや、歩く最中にグループの仲間と様々な話をすることで交流を深めることができたのではないかと思います。
午後は川遊びの後、脱出ゲームを行いました。このアクティビティでは普段共にしていたグループではなく部屋割りのグループメンバーでゲームをしました。同室の仲間と関わる機会が少なかったので、脱出ゲームで謎を解いていく中で協力して考えることによって、新たな友情の輪が広まったのではないかと考えています。
夕食はBBQをつくりました。グループの仲間と共に料理をして食べる最後の夕食は、料理中も片付けの際も終始楽しんでいる様子でした。
夕食後はタレントショーを行いました。タレントショーでは各グループが練習をしてきた歌やダンスを発表していました。タレントショーの準備は2日目から行っており、スタッフは関わらずにキャンパーのみで練習を進めていくのですが、積極的にアイデアをだしたり、意見が飛び交う様子はグループの仲がさらに団結しておりました。数日前までは全く他人同士であったキャンパーが一生懸命練習したものを楽しそうに発表している姿はそれぞれのグループの色があり、とても感動的なものでした。
タレントショーの後はキャンプファイヤーをしました。燃えている組木をキャンパーとスタッフで囲い、歌に合わせて踊ったり、音楽にあわせて走り回ったり、合唱をするなどのキャンプの集大成のアクティビティを一体となって楽しみました。
4日目
朝食後、お世話になったバンガロー村の清掃を行いました。最後のグループで過ごす時間に、思い出として紙でできている写真立てを配りました。その写真立てはグループの仲間から寄せ書きをかくスペースを設けていたので、キャンパーは仲間に思い思いのメッセージをかいたり、仲間からメッセージをかいてもらっていました。
その後閉会式を迎え、別れの時間となりました。別れを惜しむキャンパー、記念撮影をしているキャンパーなど最後の時間をそれぞれ過ごしていました。帰りのバスでは1日目のバスとは全く違う雰囲気で仲が深まった様子で、最後まで笑顔が絶えなかったです。
今年度の目標は、新しい自分をみつけること、新たな世界をみつけることでしたが、3泊4日間を通して交流した仲間から、新しい様々な考え方を知り、吸収できたのではないかと思います。また当キャンプは国際交流、留学に興味があるキャンパーが多く参加をしているので、キャンプで普段関わることのない様々な国から来ている留学生と過ごし、異文化交流をすることによって、文化や慣習の違い、留学生の出身国のことなど多くの発見があったと考えています。そのような経験は今後の人生で大きな糧になると確信しています。人それぞれ当キャンプで得たものは違うと思いますが、目標は達成できたと考えております。
キャンプを開催するに当たり、準備を進めていく中で様々な出来事があり、20名のスタッフそれぞれの意見がぶつかることもありましたが、当日参加者の多くの笑顔や「楽しかった」「もう終わるの?」「3泊4日では足りない」という声を聞くと、今までキャンプを作り上げ、開催できてよかったと心から思います。またスタッフもキャンプを作り上げていく中で、新しい仲間との出会い、新たな考え方や世界を見つけることができたのではないかと思います。
日本人参加者の感想で具体的には、
「留学生の人と関わって刺激をもらい自分をがんばろうと思えた」、「留学する勇気がなくてこのキャンプに参加したが、実際参加して夢が広がりこれから留学する決心ができた」、「自分の想っていたことと現実には大きなギャップがあり、このことは自分の考えを大きく変えることができた。このキャンプでできたつながりを大切にしていきたい」、「日本人でも違う学年、様々な地方出身の子がいて、いろいろ学ぶことがあっておもしろかった」、「もっと英語の勉強をしていろいろな国に留学に行きたい」
などがありました。
全体的には、普段では体験することのできないことができ、異文化交流をすることで参考になることが多く、海外や留学に興味をもつことができたという感想が多かったです。
留学生の感想としては、
「キャンプの期間が短くて悲しい、もっと長くやって欲しい」、「このキャンプを決して忘れない」、「友達ができたが、もっとたくさんの人としゃべりたい」、「日本人の友達が一生懸命コミュニケーションをとろうとしてくれることがうれしかった」
などといった感想がありました。
過去のキャンプレポート:2018年 東海キャンプレポート | 2017年 東海キャンプレポート | 2016年 東海キャンプレポート
この記事のカテゴリー: 国際交流キャンプレポート
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