地球市民教育とは?

地球市民教育(GCED:global citizenship education)は、より平和的、包括的で安全な、持続可能な世界の実現のために、理論学習と経験の両方を通して、以下のような力を育むことを目標としています。

  • 文化、性別、信条などの違いを尊重する
  • 身近なことだけでなく世界の動きに関心を寄せる
  • グローバル・コミュニティの一員であるという意識をもつ
  • 持続可能な世界の構築に貢献する
  • 地道な活動が、社会にどのような影響を与えているかを意識する

The #AFSeffect for global citizens

AFSは、若者から大人まで、あらゆる年代の人々が地球市民になるために、留学、ボランティア、ホストファミリーなどを通じた異文化体験の機会を提供します。

プログラムの参加者は、日々の「普通の生活の中で」異文化に触れることで、違いを尊重し、その違いを楽しむことを経験します。そして、その体験を通して、視野を広げ、固定観念にとらわれない柔軟な考え方を養い、自信をつけ、異なる文化の人々と協働できる力を磨きます。これらの能力は、教育現場や社会においても高く評価されるでしょう。

AFSの地球市民教育

AFSは、地球市民教育の推進において、以下6つの分野に重点的に取り組みます。
  1. AFSは、世界中の人々が手を取りあってともに生きることを学ぶお手伝いをします。より公正で平和な世界の実現においては、異文化交流と異文化の理解・学習が大きな力を発揮しますので、私たちはこれらの推進に力を尽くします。
  2. AFS活動の参加者は互いの違いを認め合うと同時に、まさにそうした異なる個性の存在こそが私たちの世界に活力をもたらすと考えます。AFSはネットワーク内の全組織において、そして私たちが運営するプログラムや社会貢献活動において、多様性と包括性の大切さを強く訴えていきます。
  3. 若い世代の人々がAFSネットワークの中で、そして広く一般社会において、リーダーシップを発揮したり意思決定に深く関わったりできるように、彼らの活躍の場を広げていきます。若い世代のリーダーやボランティアたちが、その潜在的な力をより発揮しやすくなるように、私たちはこれまでの知見を彼らと共有するとともに、彼らに対して助言を行います。
  4. AFSは教育者や政策立案者などと力を合わせ、異文化学習と地球市民教育が各国の施策や公共教育のカリキュラムに組み込まれるように、強く働きかけていきます。
  5. AFSが掲げる使命と結びつけることができ、かつ地球市民教育の発展につながる取り組みについては、AFSは従来の発想にとらわれることなく、学校や大学、平和の希求や人道支援を行なう団体、政府、NGOと協働します。
  6. 国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」は、世界をよりよい場所に―すべての人々にとって―していくための指針であるとAFSは考え、これを積極的に支持します。

国連「持続可能な開発目標(SDGs)・世界を変えるための17の目標」

目標4:質の高い教育をみんなに

“すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、 生涯学習の機会を促進する”

agenda4

AFSは特に目標4の項目7の実現に向けて活動します

“2030 年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。”

世界を変えるための17の目標

AFSの理念

AFSの目的

AFS は国際的なボランティア団体であり、営利を目的としない民間の組織である。
より公正で平和な世界の実現に必要な知識、能力、理解力を多くの人びとが身につけるため、さまざまな異文化と接する機会を提供することを目的とする。

AFSの基本的価値観と立場

多様性に満ちた世界において、平和と相互理解の推進のため行動する、責任ある地球市民を育てようとAFSは考える。平和は常に、不正、不公正、偏狭な心によって脅かされる危ういものだと認めるからである。
AFSはすべての個人すべての国と文化に、それぞれの尊厳と価値があると確信し、その考えが広く確立されるよう努力する。そして、人種、性、言語、宗教、社会的地位の違いとは無関係に、人権と基本的自由が尊重されるよう、その実践を推進する。
AFS活動は人間の尊厳、違いの尊重、調和、感受性、寛容の精神という基本的価値観に基づいて行われる。

-1993年開催 AFS世界会議で採択