Tack så mycket för allt! ~全ての人に感謝~
8月の終わり、私は留学生として6年ぶりにスウェーデンに戻ってきた。というのも、私は家族で約2週間スウェーデンに家族旅行をした経験があるからだ。一番気候のいい8月のスウェーデンでの3週間はすばらしく、家族の大切な思い出が詰まったスウェーデンに一度でいいから住んでみたくて留学先としてスウェーデンを選んだ。
旅行で一度訪れたことは会っても、いざ暮らすとなると、スウェーデンの本当の姿、今まで知らなかったことがたくさん見えてくる。その国の人とその国の言語で話し、同じものを食べ、同じことをする。
この半年、私はできる限り五感をいっぱい使って、ここでの生活を満喫してきた。毎日の新しい発見、喜び、苦労。ここでの生活は日本にいたときよりもずっと密度の濃いものになっている。
私は今、スウェーデンの一番南の県、スコーネに住んでいる。ここは昔デンマーク領だったこともあり、地形や言語などデンマークに似ている部分が多い。私も今はほかの県から来た人がびっくりするくらいたくさん方言を話している。
南に住んでいるのにも関わらず、やっぱり気候はスウェーデンにいるだけあって本当に寒い。12月の半ば、マイナス20度を体験したときはもうどんな冬も大丈夫と思った。
でも、そんな長くて暗いどんよりとした冬の中、春が近づき、太陽が出て青い空を見たときのうれしさは半端じゃない。人は青い空を見てここまでうれしくなれるのか、と本当に感動してしまった。暗い冬の後は、きっと人生最高の明るい春が過ごせると期待している。
ここスウェーデンで私は2つのホストファミリーを持つことができた。1つ目のファミリーには3人の妹がいる。8歳、10歳、12歳の妹は本当に可愛くて、私にとっての最高のスウェーデン語の先生。4人でふざけたり、はしゃいだりしていると時間が飛ぶように過ぎていき、いつもハッピーになれる。
短い期間でここまでお互いの距離を縮めて、本当の家族のようになれたことに感謝したいし、ずっと関わっていきたいと思っている。
最初から決まっていたことだったが、1つ目のファミリーを離れるときは本当に悲しくて家族みんなでいっぱい泣いた。
ファミリーチェンジをして一ヶ月が経ち、今は20歳のホストシスターと二人のホストブラザーがいる家族と、人口たった60人の小さな小さな村に住んでいる。昔から田舎での生活にあこがれてきた私にとって、ここでの生活はとても心地いい。
ホストシスターとは町でFIKA(スウェーデン人が大好きなお茶の時間)をしたりデンマークの首都コペンハーゲンに一緒に行ったりして、本当に仲良くしている。今は、政治や経済、歴史など難しいことが家族の話題だけど、最近はそれも理解できるようになってきて、家族とスウェーデン語を話すのが楽しくて仕方ない。
ここスウェーデンで2つのすばらしいホストファミリーを持つことができたことに感謝しているし、帰国後もずっといい関係を続けていけることを信じている。
私のスウェーデンでの学校生活は私の想像とはまるで違った。
私はスウェーデンの普通の公立高校の中のインターナショナルクラスに通っている。ここに来てすぐのころは、歴史、生物から体育まですべて英語で行われている授業についていくのに必死で本当に苦労した。でも、今は自分の英語の上達も感じるし、英語もスウェーデン語もどっちも勉強できるなんて一石二鳥だと思って頑張っている。
大変なことも多いけれど、私はやっぱり学校が大好きだ。クラスには15カ国以上の国籍を持った友達がいて、一番仲のよい4人の友達は、スウェーデン人、エジプト人、イラク人。スウェーデンに来てこんなすばらしい経験ができるとは思ってもいなかったので、後4ヶ月精一杯努力して頑張っていきたい。
私はスウェーデンという国が大好きだし、あと4ヶ月たったころにはきっと自分の第二の故郷のようになると思う。でも、ここで生活をしていると、やっぱり自分が日本人でよかったと思う瞬間がよくある。
たとえば、スウェーデン人に自分の国をどう思うか聞くとほとんどが「こんなにつまらない国、あゆ子がどうして選んだのか不思議でしょうがないよ…」と答える。スウェーデンに来て日本人がどれだけ自分の国を愛しているかを痛感したし、それは本当にすごいことだと思う。
「留学」と言っても、私はここに単に語学を学びにきたわけじゃない。この半年で私は家族の大切さ、自分が周りの人みんなから支えられていることなど、もっともっと大切なことだけれど日本ではじっくり考えてもみなかったことに改めて気づかされた。
この半年は、本当に驚くほど充実していて、毎日が飛ぶように過ぎていった。残りの後4ヶ月もきっとあっという間に終わってしまうだろう。ここにいて自分の成長を毎日感じることはできないけれど、きっと日本に戻ったときに自分の成長、変化に気づくと思うし、そうなることを願っている。あと122日間、一日も無駄にすることがないように、スウェーデンでの生活を精一杯楽しんで日本に帰りたい。
最後になりましたが、スウェーデンのホストファミリー、友達、そして日本でいつも私を応援してくれている家族に感謝するとともに、私の留学を支えてくださっている全ての皆さんに深く御礼申し上げます。
2013年2月 スウェーデンより
AFS59期生/ボランティア奨学生 森あゆ子
▼帰国後のレポート スウェーデンと日本の架け橋になりたい!
▼寄附 > ボランティア奨学金
▼高校生・10代の年間留学プログラム
スウェーデン年間留学情報 スウェーデン国別情報
この記事のタグ : ボランティア奨学金