この半年間の体験は興味深いものばかりでした。学生は塾で忙しいながらも、毎週末夜遅くまでカフェテリアに集まる習慣はカルチャーショックでした。一番のギャップはやはり時間でした。日本の厳格さに比べて、ギリシャの時間の緩やかさはイメージの通りでした。AFSの他国の人達とも話題になり、世界各国の中でも一層大らかだと盛り上がりました。

初めての言語の壁で、ゼロから関係を築くことが一層大変でした。周りが英語がほとんど出来ない状況だったので日々の生活すら大変な中、まずは何かしらを伝えることを心がけて過ごしました。 その甲斐か最近ギリシャ語での10数科目のテストで、7割近くとれた科目があったのは成果の一つです。ただ、まだ深い会話や授業が十分理解できないので言葉の習得は今後も最大の課題です。

当初質問攻めで、特にギリシャが経済危機を乗り越えたことから、日本の経済について何度も聞かれました。日本を伝えることが今の私がすべき事の一つなのだと、考えるきっかけになりました。

クリスマスに村の友人たちとサンタさんと

これまで私に起きた最大の出来事は、大型犬に噛まれたことです。現地の薬局のみでの治療で大変心細く不安でした。しかし、ホストマザー、現地AFSのLP、両親、日本のAFSの皆さんに助けていただきました。この経験から今までの常識や知識のみでは立ち向かえないこともあるのだと再認識しました。皆さんのお陰で私は楽しく過ごせています。私はそれに応える為常に感謝の気持ちを持ち、今の私にできること、些細なことですがまずは家事や手伝いを心を込めてしています。共生とは、与えられた環境を受け入れて相互の利益を考えながら言葉や行動に移すことです。現地で同じ時間を共有するということは、共生への一歩だと感じています。

パルテノン神殿の前で友人との一枚

この素晴らしい体験を支援頂いている三菱商事様をはじめ、両親、ホストファミリー、関わる全ての方々に心から感謝申し上げます。今後も常に私にできることは何かを考え、自分なりの共生を見つけることを目標にしたいと思っています。

三菱商事高校生海外留学奨学金奨学生
2023年・71期 ギリシャ派遣 / M.Aさん

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