【帰国生の活動報告】
多言語翻訳プロジェクトの立ち上げ その思いとこれから

プロジェクト創設者
2017年出発 イタリア派遣 中道 凛さん

1. プロジェクトを立ち上げた経緯を教えてください。

自分が留学から帰ってきて、自分が学んだ非英語圏の言語を生かせる機会が少ないなと感じたことがきっかけです。せっかく学んできたのだから、自分のためにも人のためにもなるような分野で生かしたいと思いました。私の住んでいる京都には毎年たくさんの訪日観光客が訪れ、観光地に足を運べばたくさんの言語が飛び交っているのに、お店やレストランではあまり多言語での表記を見かけないことに着目しました。自分が留学していた時に日本語のメニューを見てうれしくなったのと同じように、自分の国の言葉で書かれているものを目にすることでうれしい気持ちになれるのではないか、と考え、プロジェクトを立ち上げました。

2. 請け負った案件とは、具体的にどのような内容ですか?

京都の和菓子屋さんのメニューの翻訳をスペイン語、イタリア語、フランス語、中国語、韓国語で行いました。また、大阪にある黒門市場さんにもご協力いただき、タイ語、スペイン語、ポルトガル語で翻訳もすることができました。非英語圏の言語だけでなく、英訳も行っています。

3. 案件を担当したメンバーの声を聞かせてください。

・日本独特の表現(擬音など)の翻訳がかなり難しかった(スペイン語翻訳担当者)
・勉強になった(スペイン語翻訳担当者)
・まだまだ語学の勉強をしていこうと思うきっかけになった(イタリア語翻訳担当者)
・日本語の奥深さを知った(スペイン語翻訳担当者)

4. 実際にプロジェクトを始めてみて、今思うことは?

主に食に関する案件をさせていただく中で、日本の食文化には味わうだけでなく、五感で感じることも必要で、それをいかに多言語に翻訳するかはとても難しいのですが、必死で伝えることにやりがいを感じました。自分たちの言語を生かす、だれかをうれしい気持ちにさせるだけでなく、日本文化を国外に発信していく役割も担っていきたいです。

海外留学の経験を、そこで得たスキルを、帰国後どのように活用するか、というのは、意外と多くの海外留学経験者が抱く課題です。
自分でプロジェクトを立ち上げ、社会貢献のための活動を始めた中道さんのように、「自分のできることが、社会にどんな役に立つのか」を考え、行動に移すことは、難しいけれど、また一回り、自分自身を成長させる糧になるはず、と感じさせてくれました。

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