66期年間留学の派遣内定生5名とその家族を連れ、8月14日にボリビア多民族国大使館に表敬訪問しました。

まず、アイリョン臨時代理大使/参事官に暖かく迎えていただき、
「ボリビアの文化に若い日本のみなさんが交流することをとても嬉しく思います。スペイン語は中国語に次ぐ世界で二番目に使われている言語です。ボリビアでの1年間の生活の中でみなさんはきっとボリビアの食事や文化を好きになってくれるでしょう。今日のボリビアは日本との関係が良好ですが、みなさんが日本とボリビアの架け橋になってくれることを願っています。」
とお話がありました。

次に留学内定生5名がスペイン語で自己紹介をしました。

質疑応答では保護者や内定生から多くの質問があり、アイリョン臨時代理大使は一つひとつに丁寧に回答されました。

質問1:ボリビアでは部活やクラブ活動はありますか?
回答1:学校や地域によりますがボリビアの学校は朝8:00に始まり13:00には終わります。午後からスポーツクラブや課外活動があるでしょう。サッカーはとても人気ですが、最近は野球も人気になっていきていますので、ぜひ現地の子らに教えてあげてほしいです。ボリビアの今の季節はとても良いですのでたくさん楽しんでください。

質問2:ボリビアのスペイン語と他国のスペイン語は違いますか?
回答2:かなり違いますし、ボリビア国内でも差があります。ラパスのスペイン語は聞き取りやすいが、サンタ・クルスのスペイン語は切れ切れな話し方が特徴で聞き取るのが難しいです。さらに同じ南米であってもチリやアルゼンチンのスペイン語を私が聞く時は耳をそばだてる必要があります。

質問3:ボリビアのホストファミリーでは子供がお手伝いをすることが必須でしょうか?
回答3:子供はお手伝いから学ぶことが多いです。必須かどうかは家庭によるでしょうが、私も子供には子供自身のベッドルームの整頓や食事の後片付けをさせます。家庭によっては子供にペットの世話をさせたり、朝食のパンを買いに行かせたり、子供が自立するために家庭で役割を与えます。

質問4:子供がボリビアのカーニバルに参加しても大丈夫でしょうか?
回答4:カーニバルの踊りに参加するのは控える方が良いでしょう。ただホストファミリーなど信用できる大人と一緒に出掛けることが重要で、子供一人で夜や知らない地へ出かけることは良くないです。

質問5:ボリビアではどんな食事を取りますか?
回答5:ボリビアは9つの県に分かれており地域によって異なりますが、1日6食取る地域もあり、ミートパイが有名です。スイカ、メロン、マンゴーやパパイヤなど果物は安くて美味しいですし、マラケッタという小さなパンがボリビアの典型的なパンで、朝食文化が日本と全然違います。パンやミートパイを朝食で食べます。

質問6:おすすめのお土産はありますか?
回答6:日本の甘いお菓子は喜ばれるし、私もよくボリビアに買って帰ります。またボリビアでは日本食が人気ですから手巻き寿司などふるまえる道具があると良いでしょう。

質問7:治安の観点から気を付けることはありますか?
回答7:日本とボリビアの日常生活はまるきり違います。日本では横断歩道の青信号が途中で点滅すれば走って渡ったり、電車が時間通りに来たりと、リズムが大きく違います。このリズムの違いを体験でることはとても良い経験になりますが、治安の観点では日本は世界一安全な国の一つであり、ボリビアに限らず日本の外は全てが違うと思って欲しいです。
自分の物にしっかりと責任を持つことが重要で、置き引きに注意すること。知らない人に声をかけられパスポートを見せたり、財布をみ見せたりしないこと。あとは夜に一人で出歩かないこと。それらを守れば問題ないでしょう。
ラパスは標高が高いので最初の1-2日間は坂道を走ったりせずに落ち着いて過ごして欲しいです。また1日の温度変化が激しいので脱ぎ着できる服を用意してください。

最後にアイリョン臨時代理大使から
「ボリビア人は喜怒哀楽の表現が大げさに見えるでしょう。みなさんもボリビアでホストファミリーや友達のことを信用して積極的な感情表現をして欲しいです。
さらにボリビアでは日本の文化や生活をについての発表をたくさんしてください。
若い内に日本を離れて日本を俯瞰的に見ること、発展途上国のボリビアの「日々の生活のために働いている」現状を見ることは将来みなさんが仕事を探す時に一歩踏み出すチャンスになるでしょう。
チャンスという意味では、1年間のこの留学は親元を離れるチャンスでもありますね。全く言葉が通じない世界で自分自身に責任を持つ経験をご両親からのプレゼントだと思ってください。」
と暖かいメッセージを頂きました。


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